ただいま歌舞伎座で上演中の六月大歌舞伎!
昼の部から「御所桜堀川夜討」のお話を少しばかりしております。
ごく簡単な内容ではありますが、何らかのお役に立てればうれしく思います(人'v`*)
歌舞伎での義経&弁慶の位置づけ
「弁慶上使」と題されているということは当然、主君の義経が関係しております!
歌舞伎の中の義経というのは、ごく簡単にいうと義経千本桜でもよくわかるように
いつもお兄さんの頼朝から疑われしまうかわいそうな人
という位置づけであります。
対となる弁慶は
なにがあっても義経を守る人
という位置づけだと認識しておきますと、初めての演目でもなんとなく傾向がつかめるように思います(人'v`*)
そもそもの大問題
義経が、敵方であるはずの平家 平時忠の娘・卿の君を奥さんにしているということがこの物語の中での大問題なのです(・_・;)
しかも卿の君は懐妊しており、侍従太郎という人のところに匿われているのでした。
そんな状況では当然、頼朝は「義経め、けしからんぞ」と疑います。
そんな主君の窮地に弁慶は、
卿の君を殺してでも頼朝の疑いを晴らし、義経様を守らねば!
と思っている…というのがこのお話の前提となっています(人'v`*)
卿の君の身代わりの娘は…
侍従太郎夫婦も「どうぞどうぞ」と卿の君の首を差し出すわけにはいきません。
なので腰元である信夫(しのぶ)さんに、卿の君の身代わりになってもらえないかなぁ…と考えているのです。
ちょうど来ていた信夫の母親・おわささんに頼んでみますが、おわささんは
この子には、今はどこの誰かも知れないお父さんがいるのです、
その人に会わせるまでは死なせるわけにはいきません
と、必死に断ります。
女手一つで育ててきた大事な娘さんだったんですね(/_;)
そしてそのお父さんこそ、他でもない弁慶その人なのでした。。
他にもいろいろと要素がありますが、この筋を押さえておけば混乱なくご覧いただけるのではないでしょうか。
豪傑のただ一度の恋、ただ一度の涙、というこのドラマは、時代物のなかでは比較的感情移入のしやすいものではないかなと思います。
今月既にご覧になった方も、次回の上演の際にぜひお役立てくださいね(人'v`*)