歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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海老蔵さん演じる助六由縁江戸桜! 前期歌舞伎座の思い出ばなし

ただいま歌舞伎座で上演中の三月大歌舞伎

夜の部「助六」は、テレビでも取り上げられるなど大きな話題を読んでいますヽ(。>▽<。)ノ

 

助六というのは日本のおみやげ物などでも見かけるような大変有名な演目ですけれども、実は新しい歌舞伎座ができてからの約4年間の間には今月を除いてまだ一度しか上演されていませんΣ('0'o)

「歌舞伎」と聞けば、いつどのタイミングで見にいっても助六のような隈取で派手な格好の人がわいのわいのと大暴れしていそうだと思われる方が多いのではと思いますが、

そうしょっちゅうしょっちゅう上演するものでもないんだな…ということを推し量ることができますね。

 

前回の上演は今からさかのぼること約4年、柿葺落六月大歌舞伎でのこと。

歌舞伎座が新開場を迎えた4月から6月までの3ヶ月間に渡って大々的に行っていた、こけら落とし公演の締めくくりを飾る狂言として選ばれたものです!

 

この時も今月と同じく海老蔵さんが助六をお勤めでしたが、実はこれは急きょの配役でありました。

新しい歌舞伎座初めての「助六由縁江戸桜」は、海老蔵さんのお父様である十二代目團十郎さんが立つはずの舞台だったのです。

十二代目團十郎さんは新開場まですぐそこという、2月にこの世を去られたのでした。

そのため「十二世團十郎に捧ぐ」という副題がつき、ご子息である海老蔵さんが助六をお勤めになりました。

 

実はすえひろは、建て替え前の歌舞伎座で團十郎さんの助六を拝見しています!

歌舞伎座さよなら公演の締めくくり、御名残四月大歌舞伎の切として上演されていた狂言です。

さよなら公演・こけら落とし公演どちらも締めくくりには成田屋の助六が選ばれているんですね、歌舞伎にとっていかに大切なものなのかがよくわかります(人'v`*)

十二代目市川團十郎 (演劇界ムック)

十二代目市川團十郎 (演劇界ムック)

 

 

助六というのはおもしろい演目で、

幕が開いて40分ほど経たないと肝心の助六が現れないばかりか、

現れたら現れたで花道でかっこいいポージングを散々披露したりして、

なかなか舞台の上にやって来ません。

 

團十郎さんの助六をすえひろは幕見席から見ていましたので、

花道でのいろいろは一切見えなかったのです。

(前の歌舞伎座の幕見席からは、花道が全くもって見えませんでした…!)

しかしチャリンという揚幕の音とともに、下の階から湧き上がる歓声や熱気で、

團十郎さんの圧倒的な存在感を充分に感じていました(n´v`n)

 

建て替わったらあの花道での團十郎さんのようすがぜひ見たいなぁ!

きっとその頃には私も働いているし、たくさん見よう!と、

若輩ながら新しい歌舞伎座で團十郎さんの助六を見るのを心待ちにしていた一人であります。

そんな経緯もあり柿葺落六月大歌舞伎で助六を拝見したときは

「花道の助六が見える!」

という感動よりも先に

「團十郎さんは本当にいないんだ…」

と初めて実感してしまったような、非常に複雑な思いを抱いたというのが正直なところです(。´_`。)

 

それから約4年を経て私も少しは成長したのか、

今月の海老蔵さんの素晴らしい助六を拝見して、お二人の持ち味の違いやそれぞれの魅力を味わえるようになっていました。

あの時に感じたことや今月の海老蔵さんの素晴らしい助六を拝見していて思うのはやはり、目の前の役者さんが元気で芝居を見せてくださるのを当たり前と思ってはいけないということです。

伝統芸能というといつまでもいつまでも同じものが見られるような気がしてしまいますが決してそうではなく、かくも儚いものかと気づかされました。

 

今月の助六由縁江戸桜も同じく今しか見られぬものですから、

この三連休にどうぞお出かけくださいね!

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思い出話はこれくらいにして、

これからはしばらく「助六由縁江戸桜」についてお話してみたいと思います!

どうぞよろしくお願いいたします(人'v`*)

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