歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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やさしい裏表先代萩 その一 お家騒動といえば

ただいま歌舞伎座で上演中の四月大歌舞伎

昼の部「裏表先代萩」では菊五郎さんが

時代物の極悪人・仁木弾正と世話物の悪党・小助の2役をお勤めになり

時代・世話の巧みな味わいの変化を見せてくださいます。

 

仁木弾正といえば「伽羅先代萩」が有名ですが

この機会にほんの少しばかりお話してみたいと思います(´▽`)

お家騒動といえば!

歌舞伎や浄瑠璃には「お家騒動」を基にしたものが数々あります。

 

お家騒動というのは、

大名や旗本な立派なお侍さんの家中において

家督相続がどうの…権力争いがどうの…

といった事柄で起こる紛争のことであります。

それによって実際に血が流れたりする、

現代の世の中から想像すると人間不信になりそうな恐ろしい事態であります。

 

現代でもワイドショーや週刊誌では

一族経営の大企業の内紛を「お家騒動勃発!」などと表現することが多々あります。

現代人の私たちでも、なんだなんだと思ってしまいますね。

江戸時代の庶民たちも

武士たちの間で起こった事件に興味しんしんだったのだと思います。

 

こうしたお家騒動や仇討ちを基にした芝居や浄瑠璃が数多くつくられ

御家物(おいえもの)」「御家狂言(おいえきょうげん)

というジャンルが生まれるほどになりました。

 

そんな御家狂言の中でもとりわけて有名、

御家狂言といえばこれだという演目が

伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」であります!

 

伽羅先代萩」と「裏表先代萩」は

伊達騒動と呼ばれている実際の御家騒動を元ネタとしています。

 

次回はこの伊達騒動について、さわり程度ですがお話したいと思います(人'v`*)

 

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