歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【来たる17日】第十二回 永楽館歌舞伎 チケット一般発売!

来たる9月17日は兵庫県豊岡市の

兵庫県指定重要有形文化財である出石永楽館にて行われる

第十一回 永楽館歌舞伎

チケットweb一般発売日です!どうぞお早めにご検討ください!

公演の詳細

www.kabuki-bito.jp

一般発売日

9月16日(月祝)9:00~ 出石永楽館窓口

9月17日(火)10:00~ チケット松竹

【チケットWeb松竹】

現地窓口では一日早く発売が始まります。

出石永楽館とは?

そもそも出石永楽館(いずしえいらくかん)とは、

兵庫県豊岡市出石町にある明治期に建設された芝居小屋。

明治34年に開館したもので、近畿地方に現存している最古の芝居小屋であります! 

 

明治34年は現在放送中の大河ドラマ「いだてん」でいえば、

勘九郎さんがお勤めになっている金栗四三が羽田の選考会に参加し、

嘉納治五郎先生に見出された時点より10年近くも前のことですので

それはそれは大変な動乱を乗り越えて残っている貴重な建物であるということがわかります。

 

永楽館は開館以来、歌舞伎や新派、寄席だけでなく

兵庫県らしく宝塚歌劇団の公演まで行われ、

エンターテインメントの中心として大いににぎわっていたそうです。

しかしながら時代の変化とともに映画上映の場に変わり、

テレビの普及とともに衰退…昭和39年には閉館してしまったのです。

 

時を経てそんな永楽館の貴重さを見直す動きが起こり、

平成20年に大改修工事が行われ、

今では毎年秋に愛之助さんを中心とした公演が行われています。

 

歴史ある芝居小屋での歌舞伎公演というのは、

想像しただけでワクワクと楽しい気持ちになってきますね。

 

今年の永楽館歌舞伎では、京鹿子娘道成寺で知られる

安珍清姫伝説における問題の「釣鐘」をモチーフとした新作歌舞伎

道成寺再鐘供養」が上演されます。

 

安珍清姫伝説とは、清姫なる純な女性が、

好いたお坊さんである安珍が嘘をついたことを恨みに恨み、

安珍が逃げ込んだ釣鐘を、ヘビの姿に変わってボウボウ焼いてしまった…という

非常に恐ろしいもので、歌舞伎の舞踊でもおなじみです。

実はこの問題の釣鐘は、出石ゆかりの戦国武将・仙石権兵衛と深い縁があり、

今回の新作歌舞伎はそのエピソードを描いたものなのだそうです。

まさにこの地でしか見ることのできない芝居となりそうですね!

 

もう一つの演目は「滑稽俄安宅新関

重厚な勧進帳の世界で描かれる「安宅関」のパロディであります。

勧進帳では、武蔵坊弁慶が義経さまの命を守らんと知性をフル動員し

富樫左衛門が守る堅固な安宅関を越える…という、

お互いの命と命がせめぎ合うようなシリアスなドラマが描かれます。

 

この作品はそんな安宅関を、即興で一芸を披露して通らねばならない…という

バラエティ番組のような無茶ぶりで描くまさかの趣向です。

こちらも新作かと思いきや、河竹黙阿弥の作で慶応元年に上演されたもの。

江戸時代の人々は本当に柔軟で笑いのセンスに秀でているなあと敬服させられます。

 

この永楽館歌舞伎は例年非常に人気で、半分以上が県外からのお客さんだそうです。

観光の目玉になっているようですのでお求めの方はどうぞお早めに!

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