五月から三カ月にわたり開催される十三代目市川團十郎白猿襲名披露興行！
襲名披露狂言についてはすでに発表があったものの、その他の演目と配役については発表が遅れていました。
毎月興行の初日に翌々月の狂言立てと配役が劇場ロビーに掲示され、同時にネット上にも発表されて、ファンの間でわいわいと盛り上がるのがおなじみだったのですが、三月は初日がどんどん伸びてしまい、ついに上演もなくなってしまったという経緯があり…
今か今かと待ち焦がれていたところ、ついに本日20日、十三代目市川團十郎白猿襲名披露興行の五月・六月・七月すべての演目と主な配役が発表されました…！！！
どの月も豪華な演目、そして大幹部の方々がかわるがわる登場、想像しただけでもあまりのまばゆさに涙がこぼれそうです…！
久方ぶりの良いニュース、うれしくてうれしくてたまりません…！
どの月・どの部にも必ず名作が含まれていますので、これを機に初めて歌舞伎をご覧になる方にぴったりであります。
ひと月ずつ、気になる演目をピックアップしていきたいと思います。
五月大歌舞伎
新團十郎、最初の登場となる「勧進帳」は、團十郎さんの弁慶・幸四郎さんの富樫・猿之助さんの義経。夜の部の「助六由縁江戸桜」も團十郎さんの助六に菊之助さんの揚巻という、新たな時代の幕開けを感じさせる配役です！
白酒売に菊五郎さん、髭の意休に左團次さんというのもお約束の味わい。渋いです。うれしいですね…！
さらにたまらないのは工藤祐経を吉右衛門さんが、曽我五郎十郎を幸四郎さんと菊之助さんがお勤めになるという夜の部「寿曽我対面」！豪華すぎて豪華すぎて今から本当に楽しみです。
六月大歌舞伎
六月の團十郎襲名披露狂言はスーパーヒーロー鎌倉権五郎が登場する「暫」
ピンチに陥る加茂次郎義綱は菊五郎さんが、対する悪の清原武衡は吉右衛門さんがお勤めになるということです…！！！！！この上なく豪華な暫であります…！！
さらに夜の部「勧進帳」では團十郎さんの弁慶に玉三郎さんの義経、そしてなんとなんとなんと仁左衛門さんの富樫だそうですよ…！！！！！！！このすえひろは配役を拝見した瞬間ひいいいいいいと声が出ました…
この三カ月の興行はすべて豪華ですが六月は特にすごすぎます…。仁左衛門さんは数年前の口上で富樫は演じ納めとおっしゃっていたと記憶しているので…本当に本当に夢のようです。。。絶対にこの日まで生きていたいそう思います。
七月大歌舞伎
七月は三部制。第一部では「京鹿子娘道成寺」が團十郎さんの押戻しまで上演されます！押戻しとは隈取のヒーローがグワーッと登場するもので、歌舞伎をご覧になる方が期待される歌舞伎のイメージを体現するような役どころです。
また白拍子花子をお勤めになるのは菊之助さんと、なんと勘九郎さんだそうです！！！これは日替わりということなのかわかりませんが、勘九郎さんは女形舞踊もまた素晴らしくなかなか拝見できないものでもあるので楽しみすぎます…！
第二部では「團十郎娘」でぼたんさんが歌舞伎座の舞台で近江のお兼を踊られます。これはぼたんさんが大人になってからは絶対に見られないお姿ですから、絶対に見逃せません…
第三部はまたも「助六」ですが、今回の揚巻は七之助さん白酒売は勘九郎さん！
玉三郎さんも満江でご出演で、お三方は昨年仁左衛門さんがお勤めになったのと同じ配役、なんとも胸が熱くなります…。
そして福山かつぎが新之助さんと！！！これまでお勤めになった役とはまた違った大きな役どころですね…！！すごい！髭の意休が左團次さんから鴈治郎さんに、通人が猿之助さんから愛之助さんに変わっていることも注目ポイントかと思います。あああ楽しみです…！！！
とにもかくにも、たまらない三カ月間となりそうです…
今はだらだらと生ける屍のごとく過ごしておりますが、また芝居に忙しい日々が訪れることが楽しみで楽しみで楽しみで仕方ありません。
しかし、こういった特殊すぎる社会不安の中で團十郎の名跡が復活するというのは、なんとドラマチックなことでしょうか…。江戸時代から代々この名跡が持っている不思議な引力を実感いたします。
江戸時代の庶民たちがお不動さまのように崇めた「團十郎」というシンボルが、いまの世の中を包んでいる不安や悲しみを、超人的なエネルギーでもって払い去ってくださるといいな…と、非科学的なことながら期待せずにはいられません。
この襲名披露興行がどうか無事に開催されるよう、一生懸命に除菌・手洗いに励み、よく食べよく眠り、感染拡大を防ぐ努力をしたいと思います！
