歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【来たる14日】歌舞伎座・七月大歌舞伎 チケット一般発売! 2024年

来たる14日(金)は7月の歌舞伎座公演

七月大歌舞伎のチケット一般発売日です!

七月大歌舞伎は昼夜ともに、古典の新解釈を行う意欲的な作品が揃っています。昼の部では團十郎さん、夜の部では幸四郎さんが中心となり、若手の花形の方々はもちろん、白鸚さんや梅玉さんといった重鎮の方々も揃っている豪華な配役です。

人気者そろいぶみの公演ですので、チケットは早めの確保をおすすめいたします!

公演の詳細

www.kabuki-bito.jp

一般発売日

6月14日(金)10:00~

【チケットWeb松竹】

会期・上演時間

2024年7月1日(月)~24日(水)

昼の部 11:00~
夜の部 16:30~

休演日:昼の部 9日(火)、19日(金) 夜の部 3日(水)

チケット料金

一等席        18,000円
二等席   14,000円
3階A席     6,000円
3階B席      4,000円
1階桟敷席  20,000円

このほか、一部事前予約制でリーズナブルな「一幕見席」があります。三階席のチケットは早めに埋まってしまいますが、一幕席であれば前日予約が可能ですので、ぜひこちらもお試しください。

おすすめのポイント

七月大歌舞伎は、昼夜ともに古典作品の新解釈・再構築の演目です。

昼の部では團十郎さんが、夜の部では幸四郎さんが宙乗りを披露されます!「宙乗り」というのはアイドルの方のコンサートなどでもおなじみのフライングの元祖ですね。なんと江戸時代からあるものです。

 

今回初めてご覧になる方へ、各部の内容をごく簡単にご紹介いたします。演目選びのご参考になさってください。といっても、今回の演目・演出は私自身も初めて見るものですので、下地となっている作品のお話しかできません。どうぞご容赦くださいませ。

 

昼の部は、「通し狂言 星合世十三團(ほしあわせじゅうさんだん)

團十郎さんがなんと十三役を早変わりでお勤めになるというめくるめく演目です。男女蔵さん右團次さん九團次さん児太郎さんといったいつものお顔触れに、梅玉さん雀右衛門さん魁春さんといったベテラン勢が重厚感を加えています。

 

下敷きになっているのは、三大狂言の一つにも数えられている名作中の名作「義経千本桜」。

簡単にいうと、「壇ノ浦で源義経から滅ぼされたはずの平家の武将たちが実は生きていて、姿を変えてそこかしこに潜み、義経の命を狙っている…」という設定で展開します。ファンタジーでもあり、サスペンスでもあり、歴史ドラマでもあり、ホームドラマでもある…という非常に濃厚な物語で、300年近く愛され続けています。

 

源平合戦で多大な功績をあげたにもかかわらず兄頼朝に疎まれ、ついに都を離れることになった義経は、愛妾の静御前と自分の形見として大切な初音の鼓を授け、家臣・佐藤忠信を警護につけます。実はこの佐藤忠信は人間ではなく、化け狐なのです。

果たして、義経の逃避行をめぐり、平家の武将たちと化け狐の存在がどのように交錯していくのかというのを、どうぞお楽しみになさっていてください。

 

夜の部は、「裏表太閤記(うらおもてたいこうき)

昨年この世を去られた猿翁さんが三代目猿之助時代の昭和56年に初演した演目を再構築しての上演とのことです。

幸四郎さんを中心に、松也さんや染五郎さん尾上右近さん巳之助さんといった人気の若手花形の方々が花を添え、猿弥さんや笑三郎さんなど澤瀉屋のお馴染みの方々、白鸚さん雀右衛門さんなどベテラン勢が揃っています。

VIVANTや半沢直樹をご覧になっていたTBS日曜劇場ファンの方には、かなり楽しい配役ではないかと思います!

 

下敷きになっているのは、豊臣秀吉の出世物語「太閤記」です。現代でも吉川英治や司馬遼太郎をはじめとする小説、映画、大河ドラマなどなど数多くの作品がありますが、歌舞伎も同様に、「祇園祭礼信仰記(通称金閣寺)」「絵本太功記」などなどたくさんの演目が作られてきました。

現代のドラマですと、少しずるいところもありながら憎めない、まさに「猿」というキャラクターがお馴染みですが、歌舞伎では大抵知的でカッコいいキャラクターで描かれています。

 

幅広い客層の方々に歌舞伎に興味をもってもらおうという意図なのか、近年新作歌舞伎が数多く作られています。おそらく、わかりやすい、親しみやすい、という発想なのだと思います。が、歌舞伎好きの一人としては、本当にわかりやすく親しみやすいのかやや疑問を感じています。

というのも、こうした新作歌舞伎は古典歌舞伎や歌舞伎独自の約束事を下敷きにして作られていることが多いためです。むしろそれ自体が、古典歌舞伎の面白さと万能さ、わかりやすさと親しみやすさを証明しているように思います。

なので、一見わけがわからない内容であろうとも、濃厚な古典歌舞伎とセットで上演した方が楽しめるのではないかなあと常々思っています。なんだこれは!という驚きもまたエンタメなのではないでしょうか。素人の勝手な放言ですがこのように考える者もここにおりますので、インターネットの片隅に残しておきます。

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