ただいま国立劇場で上演中の
通し狂言 仮名手本忠臣蔵
今月は第二部として「道行旅路の花聟」、五・六段目、七段目を上演中です。
今日は七段目にまつわるお話をいたしますので、ひとつ覚えていただけたらうれしく思います(´▽`)
七段目は華やかな遊郭が舞台
七段目は「祇園一力茶屋の場」
祇園町にある一力というお茶屋さんが舞台の、たいへん華やかな場面です。
六段目の舞台は割とおんぼろなので、通して見ると七段目が一層華やいで見えます!
六段目で起こったことなど何も知らずに働いているおかるを思うとこの場所の明るさがなんだかとても悲しく感じられ、味わい深いものだなぁと思います(n´v`n)
大石内蔵助も遊びました
七段目では大星由良之助が遊興にふけるふりをしていましたが、この一力茶屋(祇園一力亭)は京都の祇園に実在するお店。
なんと、あの大石内蔵助が実際に遊んでいた場所だといいますΣ('0'o)
創業300余年というこのお店は幕末の英雄も出入りし、現在も格式あるお茶屋さんとして京都の祇園で営業中です。
場所は四条通花見小路。南座を背にして右手に向かって少し歩いたところにあります。
おととしの顔見世で
おととしの京都南座の顔見世でのこと・・・
由良之助を仁左衛門さんが、おかると平右衛門の兄妹を中村屋のご兄弟がお勤めになるというファンにはたまらぬ配役の七段目がかかりました!
仁左衛門さんと中村屋のご兄弟の絆を思えばなおのこと涙なしには見られぬ七段目であります。
しかも場所は京都の南座!
一力茶屋と目と鼻の先で、好みの配役で七段目を見ることができるというまたとない機会。
旅行や遠出というものが本当に苦手な私ですが、これはどうしても見たい、見なければならない・・・がんばろうo(・_・;)o
と思い、日帰りの弾丸旅行で出かけてきたときの写真をどうぞご覧ください(´▽`)
立派な門構えです!
歴史を感じさせる一力の字ののれんがかけられていましたが、この写真ではすこし見にくいですね。
これではいかがでしょうか(´▽`)
丸の中に書かれた「一力」の字が、「万」という見えますね。
なんでも、もとは「万亭」という名前のお店だったのを仮名手本忠臣蔵が大当たりしたために芝居のなかと同じように「一力」と呼ばれるようになったのだそうです。
これは歌舞伎の大道具風のアングルで撮ってみました!
今にもへべれけの由良さんが目隠しをして現れそうな雰囲気ですね(n´v`n)
祇園のお茶屋さんといえば一見さんお断りのところが多いと聞きますが、由緒あるこの一力茶屋もそのようです。
私にはこうしてお店の前から眺めるくらいしかできませんが、大好きな芝居の舞台を前にしてなんともいえぬ興奮を覚えました・・・!
顔見世ももうすぐ始まりますし、京都へお出かけの際はぜひご覧ください(人'v`*)