明日30日からいよいよ先斗町歌舞練場で、
京の年中行事 當る酉歳
吉例顔見世興行の幕が開きます!
「當る酉年」と題してありますけれども、酉は2017年の干支ですよね。
2016年が暮れゆく12月にお正月気分になるのは気が早いのでは・・・(・_・;)
と思われる方もおいでかと思いますが、これには深いわけがあります。
歌舞伎のお正月「顔見世」
江戸時代には江戸・上方でたくさんの芝居小屋が歌舞伎興行を行っており、各所で一年ごとに役者たちが一座を組み芝居をしていました。
毎年11月(上方では宝暦より12月)に、各座で新しい顔ぶれを揃え一年の始まりとして芝居を開場していたのだそうです。
\さあさあうちの小屋ではこんなスターを取りそろえました、今年のメンバーをご披露しますよ!/
という意味合いをこめた一年のうち最も重要な興行を「顔見世(かおみせ)」と呼んでいました。
当時の顔見世は様々なしきたりや行事によって一年の始まりを賑々しく祝う一大イベントで、なんと観客は前の日から徹夜で芝居小屋に来ていたといいます(n´v`n)
そんな顔見世は東京では興行名として形式を残すのみとなり、
毎年行われているこの京都の顔見世興行が年に一度の冬の風物詩としてかろうじて残っている状態であります。
櫓とまねき
これは2年前にすえひろが南座の顔見世に出かけた折、撮影した写真です!
南座の正面にびっしりと札がかけられているのがおわかりいただけると思いますが
これは「まねき」と言って、一座の役者・邦楽連中の名前を書いた木の札です。
勘亭流で一枚一枚手書きで仕上げられたもので、お客さんが隙間なく入りますようにという願いが込められているのです(人'v`*)
この年に一度の顔見世ならではの風景は、耐震工事中の今年も見ることができるようです!
歌舞練場へお出かけの方は、せっかくですからこの南座のまねきもご覧くださいね。
それでは、明日から歌舞伎の2017年が始まるような気持ちで顔見世の幕開けを楽しみに待ちましょう(´▽`)