ただいま国立劇場で上演中の
通し狂言 仮名手本忠臣蔵!
今月は第三部を上演しています(人'v`*)
第三部は八段目から十一段目という物語のクライマックスです。
毎月その月の主な登場人物のお話をしてきましたので、今月もそのようにしたいと思います(´▽`)
大星力弥
ここまでも四段目や七段目で出てきた由良之助の一子・力弥(りきや)。
名前の響きを聞くとなんだかゴリゴリのマッチョな大男をイメージしてしまいますが、前髪の美少年です(人'v`*)
四段目で塩冶判官の切腹に立ち会った力弥は、討ち入りにも加わります。
判官切腹の原因を作った加古川本蔵の娘・小浪と許嫁であり、本蔵一家との物語が八段目・九段目で描かれています。
モデルとなったのは実際の大石内蔵助の長男・主税吉金(ちからよしかね)です。
ちから、力、力弥・・・という連想なのでしょうか(´▽`)
四段目の判官に腹切刀を渡す場面で、首をふるふるふるふる…とゆっくりと振る所作がなんともいえず美しいなぁとすえひろは感じます。
年若い役者が演じることの多い役ですけれども、数年前60代後半の梅玉さんが演じられた際、その美しい若衆ぶりに感激してしまったことが忘れられません(n´v`n)
今月は錦之助さんと米吉さんがお勤めということで、大変楽しみにしております!
加古川本蔵
桃井家の家老である加古川本蔵!
カッとしやすい主君・若狭之助が高師直を殺すつもりだと知り、主君を守るため先回りして高師直に賄賂を贈っていました。
本蔵は塩冶判官の堪忍袋の緒が切れて刃傷に及んでしまった、まさにその場に居合わせており、荒ぶる判官を思わずぐっと抱きとめてしまったのです。
そのせいで判官は高師直の命を取ることができなかった・・・という、判官家臣に対する大きなわだかまりを残している人物です。
そんな本蔵の娘・小浪が由良之助の息子・力弥と許嫁なのですから、非常にドラマチックな展開です。
前半部分ではそこまで出番の多くない本蔵ですが九段目には虚無僧姿で現れ、
わざと力弥の槍にかかりこれまでの思いのたけを語るという大きな見せ場が控えています。
加古川本蔵は実際の松の廊下の刃傷事件の際に浅野内匠頭を抱きとめたとされる梶川与惣兵衛頼照(かじわよそべえよりてる)という人物をモチーフにした、架空のキャラクターだそうです(人'v`*)
すえひろは仮名手本忠臣蔵ばかりで史実の赤穂浪士事件には大変疎いのですが、こうしてお話しているとなんだかいろいろと知りたくなってきてしまいました(ノv`*)
赤穂浪士事件についての知識を深めることを来年の抱負にしようかなと思います!