ただいま歌舞伎座の十二月大歌舞伎と
先斗町歌舞練場の顔見世で上演中の
京鹿子娘道成寺(京鹿子五人道成寺)
たいへん華やかな舞踊で、歌舞伎の演目の中でも非常に有名なものです。
この演目について少しお話いたしますので、ひとつ覚えていただけたら嬉しく思います(人'v`*)
なりたち
読み方はきょうかのこむすめどうじょうじ。
音楽は長唄というジャンルですけれども、冒頭には竹本の演奏もあります。
初演は1753年(宝暦3年)江戸の中村座で、初代中村富十郎が踊ったと言われています。
伝説を下敷きに
この演目は、とある恐ろしい伝説をもとにしています。
本当にざっくりとお話しますと・・・
紀伊の国に住む清姫という女の子が、かっこいい旅の僧・安珍に恋をしてしまいました。
清姫は、どうか夫婦になってくださいと迫ります(人'v`*)
惚れて惚れて、もうたまらぬ状態です。
奥さんにしようかなーなどと調子の良いことを言っていたものの、安珍は修行中の身。
本気にされては困ってしまい、まあとりあえずまた今度迎えに来ますからねーなどと流してその場を去ります((・_・;)))
清姫はけなげに待っていましたが、安珍は結局帰ってきませんでした・・・。
逃げられたのか・・・裏切られた・・・
ぬうううううう・・おのれ安珍・・・!
と安珍を追いかけて全速力で走りながら恨みを爆発させる清姫は、
なんとヘビ化!!
これは大変なことになった、と安珍は道成寺というお寺に助けを乞い、
重い重い釣り鐘の中に逃げ込みました(>_<)
するとあろうことか、
追いかけてきた大蛇がグルグルととぐろをまいて安珍の隠れた釣り鐘を締め、
ゴオオオオと火を噴いて釣り鐘ごと安珍を焼き殺してしまったのです…!
なんということでしょう…
安珍も安珍でしたが、清姫も清姫で非常に重い女性であります。
とにかく女性の恨みを買ってはいけませんね(・_・;)
この安珍清姫伝説を題材にした舞踊を総じて「道成寺もの」と呼んでいます。
そんな道成寺ものの集大成が京鹿子娘道成寺なんですね(´▽`)