ただいま歌舞伎座で上演中の團菊祭五月大歌舞伎!
七世 尾上梅幸 二十三回忌
十七世 市川羽左衛門 十七回忌と銘打たれている今年の團菊祭は、おめでたい襲名披露の興行でもあります。
坂東彦三郎改め初代 坂東楽善
坂東亀三郎改め九代目 坂東彦三郎
坂東亀寿改め三代目 坂東亀蔵 襲名披露
六代目 坂東亀三郎 初舞台
親子三代の襲名披露&初舞台という記念すべき月です!
今回襲名披露狂言として選ばれているのはこちらのふたつの演目。
- 昼の部「梶原平三誉石切」
- 夜の部「壽曽我対面」
この中から大変華やかでおめでたい演目「壽曽我対面」について少しばかりお話いたしますので、何かのお役に立てればうれしく思います(人'v`*)
その一はこちら
おめでたい曽我物
「壽曽我対面」が初めて上演されたのは、延宝4年(1676年)1月江戸の中村座であるとされています。
そののち、享保の時代がやってきますと、
「曽我狂言」(曽我十郎・五郎兄弟が工藤祐経を討つという当時大人気のストーリーを基にした演劇の一ジャンル)の上演は、お正月公演の恒例となったのだそうです。
人々は初春のにぎにぎしいムードのなか曽我狂言を見て、あぁ正月だねぇおめでたいねぇと思っていたのでしょうね。
それほどまでに曽我狂言が好きだったのか…と不思議にも思います(*´艸`)
特に「壽曽我対面」はフィナーレとして上演され、
出演者一同がずらりと顔を揃えて
\新年あけましておめでとうございます/といった風情の儀式的な演目であったそうです。
現代においては五月のいま「壽曽我対面」が上演されていることからも明らかなように、お正月かどうかに関わらず上演されています。
それでもやはり非常におめでたい印象を受ける狂言です。襲名披露の場にもぴったりであります(n´v`n)
そんなおめでたい壽曽我対面では
上手の工藤祐経を鶴に見立て
曽我兄弟&朝比奈の3人を富士山に見立てる
…という場面があります。
いったいどこのことか、ぜひ探してみてくださいね(人'v`*)