歌舞伎の舞台には美しいデザインがたくさんありますね!
内容がわからなくとも舞台の上を見ているだけで、その美しさにうっとりしてしまいます(n´v`n)
坂東彦三郎改め初代 坂東楽善
坂東亀三郎改め九代目 坂東彦三郎
坂東亀寿改め三代目 坂東亀蔵 襲名披露
六代目 坂東亀三郎 初舞台
と銘打たれた今月の歌舞伎座公演では、
襲名披露狂言として「壽曽我対面」が選ばれていました。
この壽曽我対面には、デザインのお約束がありますので少しばかりお話してみたいと思います。
「対面」の内容はこちら
千鳥と蝶をモチーフに
「曽我物語」の大ヒットで爆発的人気を誇っていた曽我兄弟!
理知的で物腰柔らかな兄の十郎と
血気盛んな弟の五郎
好対照のキャラクターは拵えからもよくわかります。
二人の衣装は目の覚めるように赤い着物に鮮やかな水色の裃を合わせるという、とにかくど派手な配色!
余談ですがすえひろは、とあるボブヘアーのお笑いの方を見るたび対面の舞台を思い出してしまいます(*´艸`)
ゴッホより、普通に、曽我兄弟が好き、といった具合であります。
十郎・五郎にはそれぞれ、こんなお約束のモチーフが。
十郎 → 千鳥
五郎 → 蝶
「曽我物語」の記述から連想されたものだそうですが、
二人はずいぶんとかわいらしいものを着ていたんですね(´▽`)
「壽曽我対面」で着けている裃にも、
十郎のものには千鳥、五郎のものには蝶がしっかりと描かれています!
これはある種、常識のようなものであったようです。
歌舞伎の演目の中には「誰々 実ハ 曽我五郎」というような役柄がたくさんありますから、
衣装に蝶の文様が入れることで「あれってもしかして曽我五郎…?」とワクワクさせることもできたのではないでしょうか。
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これを応用すると浮世絵の展覧会などに行ったときにも
「あっ、千鳥と蝶が描かれた着物を着ている二人組だ。
もしかしてこれは曽我狂言のようすなのかな?」
などと想像することができ、とても楽しくなります。
ぜひ注意してご覧になってみてくださいね!
今回のお話はこちらから
初心者向けと見せかけて、マニアックさもあるお気に入りの本です。
舞台の写真もふんだんに使われています(人'v`*)