NHK連続テレビ小説を見ることを日々の楽しみとしており、
素晴らしかった「ひよっこ」を名残惜しく思いながら
今週から始まりました「わろてんか」を楽しく拝見しております(´▽`)
「わろてんか」の主人公・藤岡てんのモデルは吉本興業創業者の吉本せい氏。
明治から昭和の激動の時代に、大阪の「笑い」をビジネスへと変貌させた名興行主です。
半年間を通じて大阪の文化や上方の芸能についていろいろと知ることができたらいいなぁと楽しみにしています。
そんな「わろてんか」本日放送の第5話では、
歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」のパロディコント『俄(にわか)』が繰り広げられていました!
歌舞伎をご覧になったことがなく
「わろてんか」のキーワードからこちらのブログへ辿りついた方もおいでかと思いますので
冗談をご説明するというのも無粋なのですが少しお話したいと思います(人'v`*)
仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)は、
あの有名な赤穂浪士の討ち入り事件を歌舞伎にしたもので
全部で11ものブロック(段)からなる長い長い物語です。
第5話の舞台の中で上演されていたのは11段のうち4段目の部分であります。
仮名手本忠臣蔵 四段目というのは、
松の廊下で高師直(吉良上野介)を斬りつけ刃傷事件を起こしてしまった
塩冶判官(浅野内匠頭)が、無念にも切腹をすることになり
その死に際に家老・大星由良之助(大石内蔵助)が駆けつけ仇討ちを誓う…
という、大変シリアスな場面です(・_・;)
そのため歌舞伎や人形浄瑠璃 文楽で上演される折には
劇場中がシーンと静まり返り、客席とロビーの出入りを禁じられる場合もあります。
仮名手本忠臣蔵は三大狂言にも数えられるほどの名作で
昔の人々は共通認識のようにすべての演出が頭に入っていたために
ああして寄席でパロディを上演してみんながワハハと笑えたというわけです(´▽`)
最終的に松坂桃李さんが「義士」と「シシ」を聞き違え、イノシシの恰好で舞台に乱入してきましたね!
あのイノシシはもちろんダジャレ的に出てきたのではなくて、四段目の後に続く五段目で本当に登場します。
実際の五段目でも突如乱入してくるイノシシは、コミカルでありながらとても重要な役割を果たします。
「五段目で 運のいいのは シシばかり」
という有名な文句があるほどに
見ていて辛くなってしまうようなアンラッキーの連続…(。´_`。)
という筋のため、イノシシのコミカルさが少しの救いになっています。
ちょうど11月の歌舞伎座で「仮名手本忠臣蔵 五段目六段目」が上演されますので、
ぜひお出かけになってみてくださいね(人'v`*)