歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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五月をふりかえり… 2019年

早いもので五月も今日で終わり…

今月の歌舞伎座興行は改元にともなう10連休のさなかに始まり、

ここ数カ月のなかでは最もにぎわったのではないでしょうか。

たまたま初日には大阪におりましたが、

朝10時ごろの時点東京の芝居仲間から

勧進帳の幕見席が売り切れだったとのメッセージを受け取り

驚き入った次第であります。

 

後日歌舞伎座へ出かけて昼夜拝見いたしますと、

やはり最も印象深かったのは「絵本牛若丸」で初舞台を踏まれた丑之助さんと

そのご様子を今にもとろけそうな表情でご覧になる菊五郎さん吉右衛門さんのお姿です!

あんなにもうれしそうなご様子はなかなか拝見できませんね!

客席から舞台上から、もう歌舞伎座中にみなぎる期待感を

一心に背負っている小さな丑之助さんが宝物のように見えました。

丑之助さんが菊五郎になるときまでなんとか生き永らえ、

今月のことを思い出したいものです。

 

実は今月は、歌舞伎のほかにも文楽、上方落語、江戸落語、おすもうと

さまざまな江戸の娯楽を見物する機会があり、

江戸時代の遊び人になってしまったかのような気分で過ごし…

きっと江戸時代であったならあらゆる支払いを滞納、

侠客に身をやつし、さむらいに斬られてしまうのだろうなあなどと

妄想しておりました。

 

相撲見物はちょうど歌舞伎座で「め組の喧嘩」を見たばかりの時でしたので

おすもうさんの巨体同士がバチーン!!と弾けるような音を立てるさまを見ていて、

よくこんな規格外の方々に喧嘩を売ろうと思うよなあ…と驚くとともに

それがまさにめ組の心意気なのだろうなあと感じ入りました。

 

来月はどんな芝居が待っているのでしょうか、

楽しみに休みたいと思います。おやすみなさいませ!

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