1月の2日に歌舞伎座へ出かけまして、初芝居を楽しんで参りました!
少しばかりでありますが、感想をメモしておきたいと思います。
\いわしこえー/
昼の部は華やかな「醍醐の花見」から幕開けとなり、
時代物の「袖萩祭文」、松羽目の「素襖落」、世話物の「河内山」と
さまざまな歌舞伎の魅力が堪能できる名作続きの狂言立てで楽しく拝見いたしました。
なかでも吉右衛門さんの「素襖落」がたまりませんでした…
酩酊ぶりの愛らしさから那須与一の扇の的のかっこよさ、しびれるようであります。
こういった芝居のおもしろさのある演目であったのかと驚き、深みに感じ入りました。
夜の部の「義経腰越状」はおそらく初めて拝見する演目でしたが、
もう少し調べを深めてから拝見すればよかったなあと思いました。
なんでも「腰越状」の現物が存在するのだそうで、
今月上演の場面には直接関係がなさそうですがそのことが非常に気になります。
こちらについてもまた少しばかり調べてみたいなあと思います。
そして猿之助さんと團子さんによる「連獅子」は珍しい澤瀉屋の演出での上演です。
これが幕開きの時点から大変ドラマチック、エモーショナルであり、
後シテに至るころにはこのすえひろも興奮の極みとなりました。
猿之助さんはもちろんのこと、團子さんの踊りもエネルギーに満ちていて、
毛振りのグッと腰を落とした形などに感激しつつ拝見いたしました!
打ち出しは「鰯賣戀曳網」
中村屋のご兄弟による、ほのぼのと心温まるラブストーリーであります!
前回拝見した勘三郎さんの三回忌追善からもう5年以上の月日が経っていたことに驚きいりましたが、
お二人が仲良くにこにことなさっているとなんとも幸せな思いになります。
個人的に戦物語の場面で勘九郎さんが披露される、
腰をス~ッと落としたなめらかなるタコの動きが非常に好きでして、
久しぶりの歌舞伎座出演で再びその筋肉のしなやかさを拝見することができ、
感無量でありました…!
昨年の白酒売りでは足の筋がシャープに、
かなりほっそりなさっているように見えたため動きの変化を心配しておりましたが、
やはり勘九郎さんの筋肉は美しく、今後またたくさん拝見できることがうれしくて心躍りました。
七之助さんの蛍火は、先月のクシャナ殿下の勇ましさとは打って変わった愛らしさ。
お芝居の内容もたいへんわかりやすいものですので、
先月初めてナウシカ歌舞伎をご覧になり七之助さんをお好きになった方には、
ぜひこの幕をご覧になっていただきたいなーと思います。
今月の歌舞伎座は全体的に、お酒に花、浮かれ浮かれてという春らしさがあり
新年の華やかな幕開けを感じられる狂言立てでありました。
初芝居の日にはテレビ中継などあるため劇場内もいっそうにぎにぎしくなります。
そんな華やかなムードのなか、今年も一年元気でここに通えますように…と
ひとり願う日であります。
今年はどんな芝居が楽しめるのでしょうか、楽しみでなりません。