歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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歌舞伎座 十月大歌舞伎 第一部 天竺徳兵衛新噺・俄獅子を見てきました!2021年10月

昨晩は首都圏で震度5強という大きな地震が起こりましたが、皆様ご無事でしたでしょうか。駅には帰宅困難となった方が多くみえたそうで、今朝も鉄道の混乱が続いたようですね。家の近くの大きな通りをたくさんの方が夜通し歩いていた東日本大震災の時の記憶がよみがえりました。

近ごろ都市圏では、災害発生時には無理に帰宅しようとしない方がいいという考え方が推奨されているようですね。特に女性は様々な危険がありますので、決して一人にならないようご注意ください。今後一週間程度は大きな地震に注意しなければならないそうですから、何卒お気をつけください。

 

昨晩はこのすえひろの家も大変揺れまして、恐ろしい思いをしました。棚に置いている物が落ちて散らばってしまって部屋のドアが開きにくくなったり、安全装置の作動でお風呂のお湯が出なくなったり、エレベーターが止まったりと、いろいろと混乱がありました。おかげでといっては何ですが大きく揺れたらどうなるか分かりましたので、改めて対策をしたいと思います。

首都圏ばかりでなく全国どこでいつ起こるかわかりませんので、十分気を付けてまいりましょう。

 

さて先日のお話ですが、歌舞伎座へ出かけまして十月大歌舞伎の第一部を拝見してまいりました!備忘録として少しばかり感想をしたためたいと思います。

抱き若松の紋

第一部は三代猿之助四十八撰の「天竺徳兵衛新噺 小平次外伝」と「俄獅子」の二本立てです。

天竺徳兵衛新噺」は、江戸時代に東南アジアを旅したという実在の商人・天竺徳兵衛の物語と、鶴屋南北による小幡小平次の怪談を組み合わせた演目。そのうち小平次の怪談話を「小平次外伝」として上演しています。配役は、小平次と女房おとわに猿之助さん、馬士多九郎に巳之助さん、おまきに米吉さん、庄屋満寿兵衛に寿猿さん、尾形十郎に松也さんというものです。

怪談といえば夏という印象ですが、お化けはもとよりコウモリの柄や紫の着物などハロウィン感を感じ、エンタメ性満載で大変おもしろく拝見しました。猿之助さんのおとわのとにかく色っぽいことドキドキです。米吉さんのおまきも大変チャーミングでした。義理の姉へのびびびびびというのは珍しいですよね。

 

続く「俄獅子」は、吉原を舞台とした長唄舞踊。鳶頭には松也さん、色っぽかったですね。そして芸者に新悟さんと笑也さんという配役です。松也さんの衣装と傘の抱き若松の紋がとても爽やかで、みな長身の御三方が動く博多人形のようで眼福でした。

抱き若松って繊細でとても素敵な紋ですね。華やかかつ爽やかな幕切れでした。

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