ただいま名古屋の御園座で上演中の坂東玉三郎特別公演!
玉三郎さんと中村橋之助さん・福之助さん・歌之助さんの三兄弟が役替わりにて共演なさっています。上演されている「壇浦兜軍記 阿古屋」は、女形の役どころの中でも難役として知られているものです。近年玉三郎さんから若い世代の方々へ伝承が行われています。
古いものですがお話したものがいくつかありますので、ここにひとつまとめてみます。芝居見物のお役に立てればうれしく思います!
そもそも壇浦兜軍記 阿古屋とは
壇浦兜軍記 阿古屋(だんのうらかぶとぐんき あこや)は、 享保17年(1732)9月に京の万太夫座で初演された人形浄瑠璃をもととし、すぐに歌舞伎化された演目です。現在上演されている歌舞伎の演目の中でも比較的古い部類に入ります。
源平合戦の後、平家の残党として行方を追われている悪七兵衛景清をかばうため、恋人の遊君・阿古屋が、世にも珍しい楽器演奏式の取り調べを受けるというお話です。阿古屋をお勤めになる方が舞台上で琴・胡弓・三味線の三曲を演奏しながら複雑な心情を演じるということで、至難の役として知られています。
「阿古屋」は女形の難役
数年前まで存命の役者さんの中で阿古屋をお勤めになる方は、玉三郎さんお一人に限られていました。至難の役であるためです。そんな阿古屋という役柄の特別さについてお話したのがこちらの回であります。
ざっくりとしたあらすじ
物語のざっくりとしたあらすじを二回に分けてお話したのがこちらの回です。
お芝居の大前提とされていることが舞台の上からはなかなかわかりにくいことがありますので、ご一読いただければと思います!
今回は役替わりの岩永左衛門
阿古屋に登場する一見特殊なキャラクター「岩永左衛門」についてお話いたしました。
今月は橋之助さん・福之助さん・歌之助さんのお三方で役替わりで上演されます。他ではなかなか見られないとてもおもしろい役どころですのでお顔の細部まで必見です。