こんばんは♪
現在絶賛上演中の六月大歌舞伎「義経千本桜」!
- 碇知盛
- いがみの権太
- 狐忠信
という3つの役を軸とした三部構成で上演されていますので、私としても役についての事柄をメインにお話したいなと考えております(人'v`*)
今日は、第二部のいがみの権太についてお話いたします!
物語の流れ
ならず者のいがみの権太は実家のお母さんを騙して大金を手に入れたり等いろいろとあって、お父さんが必死にかくまっていた平維盛の首を討って御台と若君を生け捕りにし、いろいろあり鎌倉方の梶原景時に差し出してしまいます。
権太は怒り心頭のお父さんにわき腹を刺されてしまいますが、実は平維盛の首のようにと見せかけたのは偽首で、御台若君に見せかけ自分自身の妻子を差し出していたのでした…!
大事なところをざくざくと切ってお話しましたので、気になる方はお調べください♪
名前の由来
「いがみ」とは、「ゆがみ」が訛ったもので「性格の悪い男」という意味です( `ー´)
由緒正しい鶴瓶鮨屋さんに生まれた権太でしたが、10代のうちに遊女に入れあげ博打やゆすりかたりでそれはもうとんでもない放蕩息子になってしまったのでした。。
このお話から「権太」という名前は、ごろつき・いたずらっこ・わんぱくという意味の言葉になったのだそうです! 土地によっては「ごんたくれ」とも言われるそうですね、みなさまのふるさとではいかがでしょうか(´▽`)
ほくろの豆知識
いがみの権太の演出は五代目松本幸四郎創始のもので、そこから音羽屋へと受け継がれてゆきました…
そこから音羽屋の家の型で上演する際は、五代目幸四郎に敬意を表してトレードマークである左の眉尻の上にほくろをつけるのだそうです!
確かに仁左衛門さんは松嶋屋の上方式の方法で演じられるため、左の眉尻の上にほくろはありませんΣ('0'o)
音羽屋の型の権太は江戸前の粋な男、上方式の権太は情感たっぷり、と
同じ役柄でもかなり違った味わいなので、見比べてみるととても新鮮です!
今後、いろいろな方の演じられるいがみの権太を見るときには、ぜひ眉尻のほくろにご注目くださいね(*´艸`)
爽やかなギンガムチェック?の衣装
『すし屋』での権太の衣装は「弁慶格子」と呼ばれる文様です!格子文様のなかでも同じ幅で太めのものをそのように呼ぶそうです。
現代を生きる感覚ではどうしても、
"白と黒のギンガムチェックだなぁかわいいなぁ(´▽`) "
と思ってしまいますが、チェックではなく日本の格子文様であります。
この弁慶格子は粋な印象で力強さを感じさせるシンプルな柄で、『夏祭浪花鑑』の団七九郎兵衛と一寸徳兵衛や、切られお富・土手のお六などの悪婆と呼ばれる役の衣装に使われています。
先日歌舞伎座へ出かけた際、白と黒のギンガムチェックのシャツの男性をお見かけしたので、
”もしかして。。ひそかに権太と揃えて「すし屋」を見にいらしのかしら…!”
と、とてもワクワクいたしました(*´艸`)
それでは今日はこのあたりで失礼いたします。
皆さま一週間お疲れさまでした。良い週末をお過ごしくださいねヽ(。>▽<。)ノ
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