文楽公演「通し狂言 仮名手本忠臣蔵」!
先輩のご縁でありがたく舞台裏を見学させていただいた際のようすをレポートしております(人'v`*)
前編はこちらですのでどうぞご一読ください…
案内して下さったのは、前編に引き続き人形遣いの吉田玉佳さんです。
目まぐるしい舞台転換でお忙しいなか、優しく教えて下さり非常に貴重な経験となりました!
いよいよ人形の登場
お待ちかねのお人形の写真をご覧に入れますヽ(。>▽<。)ノ
仮名手本忠臣蔵は出演するお人形の数がとても多く、廊下や小部屋に所狭しと並んでいました。
六段目で死んでしまうはずの勘平と七段目の力弥が同じ場所に(*´艸`)
力弥はふっくりと若々しいようすですが、勘平はハードな出番を終えてうつむいていますね。何か考えているような神妙な面持ちです。
その先にはどなたやら首から上のない方が(・_・;)
討ち入りを控えている浪士たちがずらりと並び、ものものしい雰囲気です。
このようなものものしい場では女の子のお人形がとても華やいで見えます(n´v`n)
かしらについて
玉佳さんの手にあるのは、お人形の頭の部分「かしら」です。
暗い場所でしたのでうまく写真が撮れず申し訳ありません(>_<)
購入した筋書の写真から察するに、斧定九郎を演じていた文七というかしらではないかなと思います。
こちらは手元のアップですが、ぶれてしまいました(>_<)
玉佳さんが手元の棒を操ると、眉毛がぐいんぐいんと上下したり口がパクパクと開いたりしましたΣ('0'o)
口をパクパクとするのは太夫さんが
\ハーハーフーフーハーハーフーフーフハハハハハハハ/
と豪快に笑ったりする場面に合わせて使うものであって、アニメのように台詞に合わせてパクパクさせるのではないのだそうです。
台詞を話しているときは口はしっかりと結んだまま、首や手の動きなどで会話を表現します。
かしらの材料は良い香りで丈夫なヒノキです。
耳から前半分のお顔全面と後ろ半分の後頭部とで分けて、中身をくりぬいて作られています。
というのも・・・
お人形は公演ごとの役に合わせて相応の髪を結い、かつらのようにしてかしらに装着する必要があります。髪型はかしらの後ろ半分の方に針で刺して固定するため、そのうちポコポコと穴が開いてしまうのだそうです。
穴ぼこだらけになってしまうと新しい針が刺せなくなりますから、後ろ半分は交換式にした方が効率がいいんですね (´▽`)
それに対してなんと前半分は、100~150年くらい持つという驚きの耐久性Σ('0'o)
丁寧に作られ、丁寧に扱われていることがよくわかりますね!
貝の粉が塗り込められ、暗い劇場でも光を綺麗に反射するようにできています。
羨ましいほどの色白美肌です(n´v`n)
髪も人間のものと同じようにしっかりと結ってあるんですね!
こうして近くで見ると、着物もただかぶせているだけではなくてきちんと着付けてあることがわかります。
お顔だけ見るとかなりデフォルメされているように思いますけれども、細部まで緻密に作りこまれているからこそ、人形遣いの方々の芸がより引き立って魂を吹き込まれたように見えるのだな…と匠の技にうち震えておりました。゚゚(´□`。)°゚。
文楽のおもしろさを感じることでより一層、歌舞伎がおもしろくなってきました!
知らないことが知らないことを呼んでどんどんどんどん知りたくなるような状態です。
歌舞伎をご覧になったばかりの方もぜひ一度、文楽の世界へ足を踏み入れてみてくださいね(人'v`*)