早いもので十一月も終わり…
今月は歌舞伎座の他にも国立劇場と新橋演舞場での公演があり
意外と忙しいひと月でありました。
今月の歌舞伎座はまさしく「顔見世」
現在の歌舞伎の頂点というような神がかり的配役で
このすえひろはしあわせと興奮のあまり脳が溶けてしまいそうでした(n´v`n)
特に思い出に残っているのはやはり五段目・六段目です。
これまでこの演目を何度も見ていますが
勘平のことをやや引き気味に見ていたところがありました。
しかし今月の仁左衛門さんのお芝居を見て、
その感じ方ががらりと変わったように思います。
特に、勘平が斧定九郎を撃ち殺してしまい、
一度立ち去ろうとして再び定九郎の元へ帰っていくときの
花道での芝居が忘れられません。
まさに「天より我に与うる金…」という
深い感謝のようなものを感じて…
六段目で頭を抱え「五体に熱湯の汗を流し」て身もだえる姿、
大小を取り出し、刃を鏡にして乱れた髪を撫でつける仕草、
ひとつひとつが目に焼き付いていて、
今でも思い出しただけで胸が締め付けられるようです。゚゚(´□`。)°゚。
今後、仮名手本忠臣蔵を見る時にはきっと
今月の仁左衛門さんの勘平の姿が自分の中に残り続けるのだろうと思います。
それがこの上なく幸せです!
同じく忠臣蔵物として「元禄忠臣蔵 大石最後の一日」も感動しました…。
松本幸四郎としては最後のご出演であった幸四郎さんから発された
「人はただ初一念を忘れるな」という言葉が突き刺さり
今後もちゃんと生きていかねばと身の引き締まる思いがいたしました。
さて、来月はどんな芝居が待っているのでしょうか、
2017年の芝居納めとなる来月の芝居を楽しみに今夜は休みたいと思います。
おやすみなさいませ(人'v`*)