先日は京都の顔見世にちなみ、
落語がもとになった歌舞伎「人情噺文七元結」についてお話いたしました。
ただいま歌舞伎座で上演中の十二月大歌舞伎の第二部においても、
落語がもとになった歌舞伎の演目「らくだ」が上演されていますので
こちらについても少しお話してみたいと思います(´▽`)
前回は上方落語と文政期に巻き起こったラクダブームについてお話しましたが、
演目の中で繰り広げられる謎のダンス「カンカンノウ」が気になってしまい
こちらについても少しばかり調べてみました!
文政期の大ヒットダンス「カンカンノウ」
カンカンノウというのは「看看踊(かんかんおどり)」などとも言われ、
♪カンカンノウ…キウノレンス…
キュウハキュウレンス…
という謎のフレーズとどこか物悲しさのあるメロディー、
スローで奇妙なダンスなどなどキャッチ―な要素が満載で
一大ブームを巻き起こした江戸時代の流行歌であります。
youtubeで発見した第19回上野村ふるさとまつりの動画にて
カンカンノウを実際見てみますと、
なんとなく「たま」的な雰囲気のクセになる音楽が魅力的でした!
このカンカンノウというものはそもそも
長崎から伝えられ流行した中国人風の踊り「唐人踊り」の曲。
中国清朝時代の音楽「清楽」が元になっているのだそうです。
文政期の大坂で披露されると人気に火が付き、
江戸の見世物小屋へやってきて大ヒット!
両国・深川などの遊び場でも興行が行われ、大いに流行したのだといいます。
この不思議な歌詞の内容は
見ておくれ、私がもらった九連環(知恵の輪)
どなたか解いてくださいな…
というようなものだそうで、
なんかなんとなくコワい~!気になる~!!(((・_・;))))
という気持ちにさせられますね。
ネットもテレビもない時代に生まれる流行歌というのは
相当な求心力を持っていたのでしょうね。
昔の人の好みのツボはなかなかに興味深いものがあります(n´v`n)
参考:大辞林/世界大百科事典 /シネマ歌舞伎/そのことば、江戸っ子だってね!?