歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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やさしいらくだ その二 カンカンノウ

先日は京都の顔見世にちなみ、

落語がもとになった歌舞伎「人情噺文七元結」についてお話いたしました。

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ただいま歌舞伎座で上演中の十二月大歌舞伎の第二部においても、

落語がもとになった歌舞伎の演目「らくだ」が上演されていますので

こちらについても少しお話してみたいと思います(´▽`)

 

前回は上方落語と文政期に巻き起こったラクダブームについてお話しましたが、

演目の中で繰り広げられる謎のダンス「カンカンノウ」が気になってしまい

こちらについても少しばかり調べてみました!

 

文政期の大ヒットダンス「カンカンノウ」

カンカンノウというのは「看看踊(かんかんおどり)」などとも言われ、

♪カンカンノウ…キウノレンス…

キュウハキュウレンス…

という謎のフレーズとどこか物悲しさのあるメロディー、

スローで奇妙なダンスなどなどキャッチ―な要素が満載で

一大ブームを巻き起こした江戸時代の流行歌であります。

 

www.youtube.com

youtubeで発見した第19回上野村ふるさとまつりの動画にて

カンカンノウを実際見てみますと、

なんとなく「たま」的な雰囲気のクセになる音楽が魅力的でした!

 

このカンカンノウというものはそもそも

長崎から伝えられ流行した中国人風の踊り「唐人踊り」の曲。

中国清朝時代の音楽「清楽」が元になっているのだそうです。

 

文政期の大坂で披露されると人気に火が付き、

江戸の見世物小屋へやってきて大ヒット!

両国・深川などの遊び場でも興行が行われ、大いに流行したのだといいます。

 

この不思議な歌詞の内容は

見ておくれ、私がもらった九連環(知恵の輪)

どなたか解いてくださいな…

というようなものだそうで、

なんかなんとなくコワい~!気になる~!!(((・_・;))))

という気持ちにさせられますね。

 

 

ネットもテレビもない時代に生まれる流行歌というのは

相当な求心力を持っていたのでしょうね。

昔の人の好みのツボはなかなかに興味深いものがあります(n´v`n)

 

参考:大辞林/世界大百科事典 /シネマ歌舞伎/そのことば、江戸っ子だってね!?

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