本日、歌舞伎座・博多座にて
六月大歌舞伎が千穐楽を迎えました!
\おめでとうヽ(。>▽<。)ノございます/
今月は幸いなことに、歌舞伎座と博多座どちらも見物することができました!
二つの芝居を見ていま一番心に残っているのは博多座夜の部の「俊寛」です。
元々私は「俊寛」にかなりの苦手意識を持っており、
この博多座も夜の部は見るのよそうかなぁ…と思っていたほどであります。
うまく表現できないのですが、
歌舞伎が見たかったのに派手なハリウッド映画を見ているような気持ちになる…
とでも言いましょうか、なかなかに根深い苦手意識がありました。
しかしながら今回の仁左衛門さんの「俊寛」を拝見して、
自分は何もわかっていなかった、何にもわからないでただ文句を言っていた、
ということがありありとわかりました。雷に打たれたような思いです。
俊寛はただただ派手に絶望して終わるだけのかわいそうな人ではなくて、
絶望や希望の間で生き生きと心が移ろい、
最終的にはすべて受け入れてそこにいたのだと感じられました。
仁左衛門さんの一瞬一瞬で移ろう表情を拝見していたら
自分の中での芝居の世界がぐんぐんと奥深く広がっていきました。
こうしたことがあるから、芝居見物はやめられません。
歌舞伎のおもしろさがまたひとつ深まったひと月でした。