先日、京都 祇園四条の南座で行われている顔見世大歌舞伎にて、
2018年の芝居納めをしてまいりました!
せっかくの旅でしたので、感想を少しばかり記しておきたいと思います。
夜の部は「義経千本桜 すし屋」「面かぶり」「弁天娘女男白浪」「三社祭」
という、ボリューム満点な狂言立てです!
仁左衛門さんのいがみの権太を拝見したいがためにはるばる京都まで参りましたので、
一年分の大仕事を遂げたようなそんな思いであります。
今回の木の実~すし屋は松嶋屋濃度の濃さが尋常でなく
その点でもうれしくてたまりませんでした。
権太が築いた家庭、権太が育った家庭、権太が守った維盛の家庭、
それぞれのドラマがぐっと胸に染み入ります。
いがみの権太というのはいろいろな演じ方がありますけれども、
家族愛がとても強く可愛らしさの残る仁左衛門さんの権太はかなり特徴的に思います。
私は仁左衛門さんの権太が一番好きで、何度も何度も繰り返し拝見しては
細部までどうにか目に焼き付けんとしている、自分の中でとても特別な芝居です。
仁左衛門さんの演じ方で今後もどなたかが受け継がれるのかはわかりませんが、
もうとにもかくにもどうにかして後世まで長く残ってほしいと願ってやみません。
そんなことを思っていたら、NHK古典芸能の招待で放送されるようです!
歌舞伎ファンになって間もない方にもぜひともおすすめしたいです。
この日は昼の部・夜の部と通して拝見しておりましたので、
朝の10時半から夜の22時近くまでほぼ半日という長丁場です。
体や心に疲れが現れ始めたところで拝見した、最後の「三社祭」は
同級生の鷹之資さんと千之助さんによる楽しい踊り。
お二人の息の合った踊りは生き生きと弾むようで、
なんだかこちらまで元気をいただき、半日の疲れがパーッと吹き飛びました!
お二人の今後のご活躍を心から楽しみに思います。
年の瀬に半日どっぷりと歌舞伎に浸れるというのはこの上ない喜びですね。
鬼に笑われてしまいますが、来年の顔見世も楽しみです!