今朝は歌舞伎の世界で大変大きな出来事があり、
このすえひろもわくわくと胸躍っております!
それというのは市川海老蔵さんが十三代目市川團十郎白猿を
2020年5月に襲名なさるということが生中継の会見でついに発表されたからであります。
偉大なる「團十郎」の名跡
そもそも「市川團十郎」という名跡は、歌舞伎の世界においても格別のもの。
隈取をしておおきな衣裳をつけ、どっかりどっかりと舞台を踏みしめる
歌舞伎をご覧になったことのない方や外国の方でも
カブキと聞いたら思い浮かべるような「荒事」の芸を生み出したまさにそのお名前です。
二代目にいたっては成田山の御不動様ゆかりの「成田不動の申し子」といわれ、
江戸時代の人々にとってはありがたく拝むような存在であったようです。
そんな時代から始まった「團十郎」の名跡は、各時代の劇界で絶大なる存在感を放ってきました。
2020年の襲名披露の際には、代々の團十郎についてもお話して参りたいと思います!
国立国会図書館デジタルライブラリー
「白猿」とは?
また、海老蔵さんが今回あわせて襲名なさるという「白猿(はくえん)」というのは
なかなか聞き慣れぬ名前ですけれども、
こちらは五代目團十郎が晩年に俳名として名乗ったお名前です。
五代目團十郎は二代目、四代目の俳名「栢莚・柏莚(はくえん)」の音をもとに
江戸時代の「猿は人間に毛が三筋足らぬ」という通説にちなんで、
「名人上手に毛が三筋足らぬ」という思いで「白猿」を名乗ったそうです。
海老蔵さんが團十郎襲名の後どのように
この俳号の部分を名乗られるのかまだわかりませんが、
白猿の名で「これから精進していく」という謙虚な思いを表現されているようであります。
襲名披露公演は2020年の5月~7月の三か月にわたる模様。
この上なくにぎにぎしい、まさしく祝祭の舞台となるはずです!
東京オリンピックと合わせて東京が大いに盛り上がることでしょう、
いまから非常に楽しみです!!
参考文献:大本山成田山/歌舞伎家・人・芸/悲劇の名門團十郎十二代