ただいま国立劇場で上演中の
歌舞伎鑑賞教室!
歌舞伎の名作を解説付きで楽しむことのできる初心者の方にむけた公演です。
今月の鑑賞教室は「菅原伝授手習鑑 車引」と「棒しばり」の二本立て。
「車引」という演目は以前お話したものがいくつかありますので、
ここに一つまとめてみます。何らかのお役に立てればうれしく思います!
The Metropolitan Museum of Art
そもそもの大前提…
そもそも「菅原伝授手習鑑」とは、三大狂言の一つに数えられる名作。
時の権力者の策略で太宰府へと流されてしまう菅丞相(=菅原道真)と、
菅丞相を慕う松王丸・梅王丸・桜丸という三つ子の物語で、
親子の別れや別の主人に仕える兄弟の葛藤などさまざまな悲しみが描かれています。
複雑そうな物語に思われますが、セリフが聞き取れないのでは?という心配はご無用。
「車引」の場面は舞台の上のスタイリッシュさを感じるだけで充分楽しめます。
インパクト大のキャラクターがドドーンと登場するだけで
「歌舞伎を見たなあー!」という満足感でいっぱいになれるかと思います。
「車引」の場面に登場する松王丸・梅王丸・桜丸とはいったい何者なるや…
といったことはこちらの回でお話いたしました。
「車引」はどんな場面?
では「車引」とはどういった場面なのかというのはこちらの回でお話しております。
隈取に違いがあります
歌舞伎といえば隈取というイメージではないかと思いますが、
この演目ではさまざまな種類の隈取を見ることができます!
隈取はそのデザインによってどんなキャラクターなのかわかるようになっていて
一度覚えておくと次回の芝居見物の際たいへん便利なものです。
そんな隈取の違いについてお話したのがこちらの回です。
太宰府とのゆかり
実は「菅原伝授手習鑑」という演目は、
福岡県にあります太宰府天満宮と深いゆかりのあるもの。
実は太宰府天満宮に伝わるある伝説が元ネタになっているのであります。
その伝説についてお話した回がこちらです。