先日、歌舞伎座へ出かけまして二月大歌舞伎の夜の部を拝見してまいりました!
今回の二月大歌舞伎は十三代片岡仁左衛門二十七回忌追善狂言として、ゆかりの演目が並んでおります。
我當さんご出演の「八陣守護城」秀太郎さんご出演の「道行故郷の初雪」が夜の部の追善狂言のラインナップです。
現時点での備忘録として少しばかり感想をしたためたいと思います。
イヤホンガイドは松嶋屋インタビュー
夜の部は30分ほどの幕が3つに一時間ちょっとのお芝居という狂言立てです。
十三代仁左衛門追善狂言「八陣守護城」では我當さんがご病気をおしてのご出演で、
十三代が1993年に90歳で最後にお勤めになった佐藤清正のお役をお勤めになり、
切では秀太郎さんが十三代と何度もお勤めになった義太夫狂言の名作・新口村の
清元舞踊である「道行故郷の初雪」を梅玉さんとお勤めになりました。
我當さんは随分お痩せになられたようにお見受けしましたが、
以前ドキュメンタリー映画で拝見した十三代のお姿に非常によく似ていらして驚き、
また秀太郎さんの梅川のかわいらしさと色っぽさが尋常でなく、
お二人がそれぞれに追善として選ばれた思い入れの深さを感じて涙しました。
今回の公演は幕間にイヤホンガイドのインタビュー放送があり、
我當さん・秀太郎さん・仁左衛門さんがお父上である十三代についてお話されていて、
こちらも必聴の内容でありました…!
一番長い幕間での放送ですのでお聞き逃しのないようご注意くださいませ。
そのほか「羽衣」では玉三郎さんと勘九郎さんがご共演、
「人情噺文七元結」は菊五郎さんの長兵衛とたいへん豪華な配役であります。
特におもしろかったのは「人情噺文七元結」でしょうか、
一人で拝見しておりましたがところどころこらえきれず笑ってしまいました。
菊五郎さんはもちろんのこと梅枝さんの文七がなんともツボで、
笑いもありつつほんのり胸にしみいるような絶妙なやりとりがたまりませんでした。
こちらは歌舞伎を初めてご覧になる方も必ず楽しめるお芝居であり、
堅苦しいのではないか…と危惧されている方には特にオススメいたします!