あさって17日は11月の歌舞伎座公演
吉例顔見世大歌舞伎のチケット一般発売日です!
あまりにもいろいろなことが起こりすっかり世界が変わってしまった2020年ですが、変わらず顔見世が行われる運びというのは本当にうれしくありがたいことです。
名前と形だけとはいえ、やぐらを建てて「顔見世」と冠した興行を行うというサイクルは江戸時代から残っているわけで、災害や戦争、感染症などさまざまな困難に翻弄されながらも楽しみながら生きていこうとする人の強さを感じます。
公演の詳細
一般発売日
10月17日(土)10:00~
会期・上演時間
2020年11月1日(日)~26日(木)
第一部 11:00~
第二部 13:50~
第三部 16:45~
第四部 19:30~
休演日:6日(金)、18日(水)
チケット料金
一等席 8,000円
二等席 5,000円
3階席 3,000円
1階桟敷席 8,000円
なんと!1階桟敷席が復活します!お茶のサービスはなし、食事はNGとのこと。
ボックスになっているので感染がご不安な方もより安心かと思います。確か通常時は2万円くらいしていたと思いますので、一幕とはいえお得感があります。
みどころ
8月から再開した歌舞伎座の感染対策についてご心配なさっている方もおいでかと思いますので、まずは私が実際に出かけてきた際の記事をご紹介しておきます。すべてをチェックして周ったわけではありませんが、何らかのお役に立てれば幸いです。
また、八月にはこのようなこともありました。もし遠征なさる方は感染リスクに加え、こういった可能性をぜひ念頭に置かれると良いかと思います。
劇場の客席の規制は撤廃されましたが、来月も歌舞伎座では市松模様のように一席ずつ間引いての販売が続投されるようです。(15日現在)
8月に歌舞伎座が再開して以来少しずつ街や劇場に出かけておりますが、東京のなかでも歌舞伎座ほどに厳重かつ慎重な場所はなかなか少ないのではないかな~という印象です。客席の方でもおのずと緊張感をもって来場することができます。
絶対に大丈夫とはやはり申し上げられませんが、東京への遠征や来場を悩んでいらっしゃる方のご参考になれば幸いです。
というわけで、今回の公演も幕間なしの各部総入れ替えというスタイルが続きます。チケット一枚につき一つの幕のみを見るというものです。今回初めて歌舞伎をご覧になる方もおいでかもしれませんので、一つずつ一言でポイントをご紹介したいと思います!
第一部 蜘蛛の絲宿直噺
一人で5役に変化するめくるめく舞踊劇
主な出演:猿之助さん・隼人さん・猿弥さん
第二部 身替座禅
詰めの甘い恐妻家の浮気が妻にバレる舞踊劇
主な出演:菊五郎さん・左團次さん
第三部 一條大蔵譚
阿呆な公家とみられた男が実は…
主な出演:白鸚さん・芝翫さん・魁春さん
第四部 義経千本桜 川連法眼館
亡き両親を慕う健気な子ぎつねの心温まる物語
主な出演:獅童さん・染五郎さん・莟玉さん
…といった具合であります。
どの演目もおすすめでありますが、初めてご覧になる方も楽しめるのではないかと思われるのは「義経千本桜 川連法眼館」でしょうか。特に、今後歌舞伎を長く楽しんでいきたいなとお思いの方にはおすすめです。「義経千本桜」は名作中の名作として知られる演目で、様々な配役で何度も何度も繰り返し上演されますので、違った配役を見比べるという楽しみが比較的すぐに訪れるはずです。
今月は獅童さんの源九郎狐に、染五郎さんの義経、莟玉さんの静御前というお若くて麗しい配役です。お二人はとにもかくにもお美しいです。美しさ100%補償という舞台かと思います。10代、20代の方も、同世代の役者さんのご活躍に親近感を持って楽しめるのではないでしょうか!
さらに個人的なおすすめは第二部の「身替座禅」です!
このブログで何度も言ってしまっているのですが菊五郎さんと左團次さんのコンビが好きすぎてたまりません対する左團次さんの奥方玉の井は恐ろしくておもしろい中にも、なんともいえない愛らしさを感じます。セリフの聞き取りが不安な方にもわかりやすく楽しめる内容ですので、ぜひにとおすすめしたく思います!!