晴れのような雨のようなよくわからない天気が続いていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
このすえひろはといえば、四月大歌舞伎の初日に出かけまして、第三部「桜姫東文章」を拝見してまいりました!念願中の念願、長らく叶わぬ夢と思っていたのでまさに感無量でした…。
備忘録として少しばかり感想をしたためたいと思いますが、内容についてはあまりに刺激的すぎて少し記憶が飛びかけています…もう本当にすごかったです。。まだ拝見しますので後日追記したいと思います。
末尾にイヤホンガイドやポスターについて気づいたことをメモしておきます。今後お出かけになる方のお役に立つことができれば幸いです。
釣鐘権助登場の猛烈な拍手に鳥肌
四月大歌舞伎第三部「桜姫東文章 上の巻」は、孝夫時代の仁左衛門さんと玉三郎さんが熱狂を巻き起こした伝説的な舞台で、実に36年ぶりのお二人による上演です。
私自身、大学の授業でこの舞台のビデオを拝見しまして、歌舞伎ってこんなにも美しく、淫靡なのかと雷に打たれたような衝撃を受け、今に至るのです。歌舞伎にハマるきっかけでありながら、自分が生まれる前から上演されていないのなら、おそらくもうこの目で見ることはできないのであろうと諦めていた、憧れ中の憧れの演目でした。
夢のような思いで座席に座り、いざ自分の目の前でその世界が繰り広げられますと、とにかく刺激に次ぐ刺激で、言葉にできないような美しさでした。。
お二人とも36年分の年齢を重ねられているはずなのに、圧倒的にあの大学で見たビデオ以上の妖しさ美しさであり、もう、なんと申しますかもう、見てはいけないものを指の間から見ているような感覚、顔が熱くなり感嘆符以外が浮かばなくなってしまうような感覚と申せばよいでしょうか、とにかくすごいの一言でした…。
仁左衛門さんと玉三郎さんはもちろん、かつてお二人によるこの演目の上演を切望して熱烈な活動をなさった方々へ、全身全霊で感謝したいです。本当にありがとうございました。生きていてよかったです。
釣鐘権助が登場した瞬間と幕切れの降るような拍手、そしてお二人の姿を固唾を呑むように見守る方々の背中が忘れられません。客席にはかつての熱狂を体感されていた、大先輩の方々が大勢おいでのことと思います。私のような若輩がこうして同席できるのは、なんと幸せなことかと噛みしめました。
また特に幕切れ後の拍手は、猛烈に湧き上がってからスッと引いたのが印象的でした。「カーテンコールを催促したのでは決してなく、高揚する気持ちをとても抑えられずに拍手をしてしまった」という思いの一体感を、勝手に感じたためです。
とにかく、心の底から生きていてよかったと幸福を噛みしめた一夜であります。
上の巻は発端「江の島稚児ヶ淵の場」から「三囲の場」まで。桜姫の赤子を抱えた清玄と我が子の行方をさがす桜姫が、暗闇で別れていく「これも誰ゆえ桜姫」のシーンまでです。おおおおおまだ帰りたくないいいいいと頭を掻きむしりたくなる幕切れでした。
ありがたいことに六月に下の巻が上演されるそうで、知った瞬間もう本当に爆発して飛んでいきそうでした。こちらも是が非でも拝見したい、そう思います…!
イヤホンガイドとポスター販売に関して
今月はイヤホンガイドで仁左衛門さん玉三郎さんのインタビュー放送があります!
てっきり対談式と思いこんでいましたが、別々の録音で放送時間も別でした…!(ちょっとショックです泣)
玉三郎さん:開場時間中(開演30~35分前くらいから開始?)
仁左衛門さん:幕間開始後すぐ
それぞれの注意点ですが、
玉三郎さんのインタビューはわりと早い時間から放送されていました。できれば開場時間には来場してイヤホンガイドを入手し、すぐにイヤホンを装着されることをおすすめいたします。
仁左衛門さんのインタビューは録音環境のせいか少し音が割れ気味ですので、なるべく静かな場所でお聞きになることをおすすめいたします。
私は座席に座ったまま聞きましたがそれでもかなり集中を要したので、出入口付近やお手洗いに並びながらですと聞こえにくいかもしれません。むやみに音量を上げると余計に音が割れてしまうようでなかなか難儀でした。何卒ご注意ください。
また、今回は特別ポスターの販売が期間・数量限定で行われています!値段は3000円、サイズはB1(728mm×1030mm)です。
歌舞伎座地下木挽町広場の最も奥にある売店「かおみせ」と、歌舞伎座正面玄関向かって右手の売店「木挽町」で販売されていました。
地下の「かおみせ」で購入したところ、細長いビニール製の手提げ袋に入れてくださいました。ポスターがしっかり入る長さで、ポスターが一部飛び出てしまうということはありません。硬い素材ではなく普通のビニールですので、心配な方は100均等で販売されている持ち運び用のポスターケースをご持参になると良いかもしれません。
今回さまざまな事情から劇場へお出かけになれない方には、オンラインショップでの販売もありました。
上記サイト「かお店」では舞台写真のオンライン販売も始まっていたのですね!全く存じ上げませんでした。きっと桜姫東文章の舞台写真もいずれこちらから入手できるものと思われます!