昨日2日から、名古屋の御園座で坂東玉三郎 特別公演が初日を迎えましたね!
今年は玉三郎さんが歌舞伎座で数々の名舞台をお勤めになり、若い世代の方々とともに各地の劇場でも特別公演をなさっていますね。しあわせな年だなあとつくづく思います。コロナ禍で若い世代の方々への伝承機会が減ってしまうことがとても気がかりでしたので、将来の芝居見物への楽しみが増えたこともしあわせに思います。
今回は夏に引き続き、橋之助さん福之助さん歌之助さん三兄弟との役替わりでのご共演です。空席わずかの日もありますので、早めのチェックをオススメいたします。
「壇浦兜軍記 阿古屋」では配役替わりがあり、A日程①②、B日程①②と4パターン設けられていて少し複雑です。チケット取得の際はどうぞお気をつけください。
10月は「壇浦兜軍記 阿古屋」「石橋」
今回の特別公演は、玉三郎さんの「口上」「壇浦兜軍記 阿古屋」と、橋之助さん福之助さん歌之助さんお三方による「石橋」という狂言立てです。
「壇浦兜軍記 阿古屋」は、主役の遊君阿古屋が至難の役どころであるゆえに、お勤めになることができる方が玉三郎さんのみという状況がしばらく続いていました。舞台上で琴・三味線・胡弓の三曲を演奏しながら心情を表現しなければならないという特殊性ゆえです。
しかし近年、将来を担う若手の女形の方々へ、玉三郎さんとの役替わり共演という形での伝承が行われており、皆様の数十年後のご活躍が大変楽しみな状況です。今回は主役の遊君阿古屋を囲む立役の秩父庄司重忠・岩永左衛門・榛沢六郎の三役が、玉三郎さんの阿古屋との共演という形で伝承されるのだと思います。
玉三郎さんから平成世代への阿古屋の伝承という長期プロジェクトを目撃できるのはまたとない機会であり、将来の楽しみと感動に繋がりそうです。ご興味をお持ちの方にはぜひにとおすすめいたします!