2022年に入って早くも一週間が経ちましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
このすえひろはといえば、遅ればせながら初詣に参りました。毎年近隣の天神さまにお参りするのですが、いつも頭の中が「天神さま⇒菅原道真⇒菅丞相⇒仁左衛門さん」となってしまって混乱します。あるあるではないでしょうか。
さて先日のお話ですが、歌舞伎座へ出かけまして壽初春大歌舞伎の第二部を拝見してまいりました。備忘録として少しばかり感想をしたためておきたいと思います。
2022年の初芝居!
第二部は「春の寿」「艪清の夢」という狂言立てです。
「春の寿」は三番叟・萬歳の舞踊二題。三番叟は翁に梅玉さん、三番叟に芝翫さん、千歳に魁春さんという配役でした。萬歳の方は萬歳に又五郎さん、才造に鴈治郎さんという配役です。
三番叟に萬歳と聞いて祝祭感のなかにおかしみのあるものを想像していたのですが、想像とは少し違った大変厳かなもので、さまざまな困難を越えて幕を開けた新しい一年への祈りの儀式のように見えました。ご利益がありそうです。今年も良い一年になりますように。
「艪清の夢」は楽しみになさっている方も多いと思いますので詳しい内容は割愛いたしますが、幸四郎さんがお勤めになる艪屋清吉が夢の世界で云々という歌舞伎の名作のパロディーをさまざま盛り込んだ喜劇です。
全体に良い意味での脱力感があり愉快でした。今年は第二部ですが、お正月公演の一番最後の演目というのはこんな感じのものが多かったなあとしみじみ思いました。
また、錦之助さんが想像の斜め上をゆく方向のご活躍で、オペラグラスで何度も二度見しつつ笑いました。先月京都の顔見世で、身替座禅での隼人さんの滑稽味のおもしろさに驚いたのですが、錦之助さんゆずりのものであったのですね。美しいお顔でコメディセンスがあるというのは素晴らしいことだと思います。
ほとんどモザイクになってしまいましたがお正月のにぎにぎしいロビーのようすです。販売座席数が増えたので、無言ながらもにぎわうロビーです。
お正月の初日はやはり特別といいますか、客席のみなさまもおめかしされているように見受けられ、大変華やかで明るい気持ちになります。
お正月の劇場の風景は良いですね。もちろん春も、夏も、秋も、年の暮れもそれぞれに良いです。すべてに違った味わいがあり大好きです。今年もたくさんの芝居を観るためにお仕事をがんばろうと、気持ちを新たにしました。