ただいま歌舞伎座で上演中の二月大歌舞伎!
第三部で上演されている「義経千本桜 渡海屋・大物浦」は、義太夫狂言の三大名作として知られる演目で、数ある歌舞伎の名場面の中でももっとも壮絶といえる幕切れが有名です。
今月は仁左衛門さんの一世一代と銘打った舞台ですので、今月以降仁左衛門さんの知盛はもう見ることが叶いません。感染が広がり難しい状況ではありますが、ご覧になることのできる状況にある方にはぜひにとおすすめしたい一幕です。
今回初めてご覧になる方もおいでのことと思います。以前こちらのブログで簡単にお話したものがございますので、ここにひとつまとめてみます。拙い内容でお話足りない部分も多々ありますので、あらすじなど今月改めてお話したいと思います。
ひとまず芝居見物や配信など何らかのお役に立つことができれば幸いです。
義経千本桜 渡海屋・大物浦とは
義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)は、「壇ノ浦で義経に滅ぼされた平家のさむらい達が実は生きていて、兄頼朝に追われる身となった義経への復讐を誓う(が、叶わない)」という内容を、壮大な悲劇、親子の情愛などなど様々なテイストの名場面で描いていく演目です。
そのうち渡海屋・大物浦(とかいや・だいもつのうら)は、壇ノ浦に滅んだ平家の運命を感じさせる大海原を舞台としています。簡単な内容としては、
①幼い安徳天皇を守りながら廻船問屋の主人に身をやつして生きてきた平知盛が、ついに義経を襲うチャンスを得るのだが、
②憎き義経の命を奪うことはできず敗れ、
③安徳天皇は義経に託されることになり、
④入水して果てる
というもの。血みどろになった知盛が、碇を巻き付けて海へと飛び込んでいく入水のシーンは壮絶かつ美しく、あまりにも悲しい名場面です。
あらすじ三本立て
主人公・渡海屋銀平について
主人公渡海屋銀平 実は新中納言知盛について
衣装や芸談などの話題を交えつつお話いたしました。
仁左衛門さんの芸談より
こちらは、仁左衛門さんの芸談本より気になった部分を一部分抜き書きしてメモしたものです。貴重なこの機会を存分に堪能したいと思います…!