歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【来たる5日】大阪松竹座 歌舞伎特別公演 チケット一般発売!

来たる5日(金)大阪松竹座の九月公演 大阪文化芸術創出事業 歌舞伎特別公演のチケット一般発売が始まります!

聞き慣れない響きのため調べてみたところ、新型コロナウイルスにより影響を受けている文化芸術活動の機会創出のため取り組みの一環として開催される歌舞伎公演だそうです。大阪らしい義太夫狂言の名作中心に、鴈治郎さん、猿之助さん、愛之助さん、壱太郎さんといった人気役者の方々そろい踏みの公演です。

先月の大阪松竹座公演は満員でしたので、地域での歌舞伎の注目度が高まっている可能性もあり、今回も盛り上がるのではないでしょうか!公演期間が大変短いため、チケットは早めのチェックをおすすめいたします!

公演の詳細

www.kabuki-bito.jp

一般発売日

2022年8月5日(金)10:00~

www1.ticket-web-shochiku.com

会期・上演時間

2022年9月8日(木)~11日(日)

第一部 11:00~

第二部 14:30~

第三部 18:00~

チケット料金

一等席 13,000円
二等席 6,000円
三等席 3,000円

みどころ 

今回の歌舞伎特別公演は三部制。第一部「傾城反魂香」「男女道成寺」、第二部「神霊矢口渡」「博奕十王」、第三部「夏祭浪花鑑」という狂言立てです。

いずれの部も上方の文化を象徴するような義太夫節を用いた義太夫狂言が選ばれていますね。大阪文化芸術創出事業と銘打たれていますので、味わいも格別のことと思います!

 

各部の演目の内容をざっくりとご紹介いたします。

第一部「傾城反魂香」は、近松門左衛門作の名作。才能を持ちながらも生まれつきの吃音症で絵師の仕事に行き詰まり生きづらさを抱える夫と、それを支える妻のお話です。今回は夫の又平を鴈治郎さん、妻のおとくを猿之助さんがお勤めになります。猿之助さんのテレビでのご活躍のみをご存知の方には女形のイメージがあまりないのではないかと思いますが、女形も素晴らしいのでぜひご覧になってみてください。

続く「男女道成寺」は、歌舞伎舞踊の名作として知られる京鹿子娘道成寺の男女バージョンです。華やかで目にも楽しい演目ですので、初めての方にも大変おすすめです。

 

第二部「神霊矢口渡」は、江戸の発明家として知られる平賀源内が、鬼外福内の名で書いた作品。強欲で非道な父親の存在に苦しむ娘が、貴きお方に恋をしてしまい、身を挺してその命を守ろうとするというドラマチックなお話であります。大道具の仕掛けが楽しい演目です。今回は実の親子である鴈治郎さんと壱太郎さんが父と娘をお勤めになりますのでこちらも必見です。

続く「博奕十王」は、澤瀉屋ゆかりの舞踊。一大ギャンブル王が地獄に堕ち、閻魔様と対峙するという設定だけでもおもしろい演目です。

 

第三部「夏祭浪花鑑」は、江戸時代より夏の定番となっている名作狂言です。

刑務所を出たばかりの血の気の多い若者が、恩人への仁義を貫くため、金に汚い舅を殺してしまう…というお話です。仁義、友情、女の意地がぶつかり合う、ナニワのヤンキー物語といった熱さがあり、大坂の夏の風情も満載です。ゴリゴリの和彫の入った体が泥まみれになる殺しのシーンは特に鮮烈ですので必見です!

 

個人的に初めてご覧になる方に特におすすめしたいのは第三部でしょうか。9月上旬はまだ暑いと思われますので、ご当地の暑さを肌で感じながらの見物は格別なことと思います。公演期間が非常に短いため、早めのチケットの確保をおすすめいたします!

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