歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【来たる13日】国立劇場 令和4年10月歌舞伎公演『通し狂言 義経千本桜』チケット一般発売!

来たる13日、国立劇場 令和4年10月歌舞伎公演『通し狂言 義経千本桜』 のチケット一般発売が始まります!

義経千本桜各場面の主役である知盛・いがみの権太・狐忠信の3役を、菊之助さんがお一人でお勤めになるという記念すべき公演です。2020年3月小劇場での上演が予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響で残念ながらすべて中止となってしまったのでした。いまだ収束したとはいえない世の中ですけれども、こうして菊之助さんの三役が拝見できるのは本当にうれしいですね!!

A・B・Cプログラムに分かれての上演で少し複雑ですので、チケット選びにはご注意くださいませ。早めのチェックをおすすめいたします!

公演の詳細

www.ntj.jac.go.jp

発売:9月13日(火) 10:00~

国立劇場チケットセンター

会期・上演時間

2022年10月1日(土)~2022年10月26日(水)

※日によって上演プログラム、開演時間が変わります

チケット料金

1等席   12,000円
2等席     8,000円
3等席     3,500円

学生料金

1等席   8,400円
2等席   5,600円
3等席   2,500円

セット割あり(同時購入の場合のみ)

3セット割引(A+B+C) 1等席 33,000円、2等席 22,500円

みどころ

義経千本桜は「壇ノ浦で滅ぼされた平家の武将が実は生きていた」という設定のもと、義経への復讐をどうにか遂げようとする武将たちとその周辺の人々の間に悲劇が展開していきます。

 

今回の『通し狂言 義経千本桜』はA・B・Cプロでの上演です。

Aプロ(知盛):鳥居前・渡海屋・大物浦

Bプロ(権太):すし屋

Cプロ(忠信):道行初音旅・河連法眼館の場

 

初めてご覧になる方のためにそれぞれの場面をごく簡単にご紹介しますと…

A:「平知盛は実は生きていた」悲壮感あふれるさむらいの死にざまのお話

B:「平維盛は実は生きていた」江戸っぽい香りのする町人の家庭のお話

C:義経&静御前の秘宝「初音の鼓」ゆかりの狐のファンタジックなお話

 

武士町人動物という全く違う役どころですが、どれも立役の方にとって重要なものと言われています。どの場面も見れば見るほどに素晴らしいのですが、初めてご覧になる方がどれか一つ選びたい…という場合には、Cプロをおすすめしたいなと思います!視覚的にも大変美しくテンポが良いので、飽きることなくご覧になれるのではないかと思います。

 

また、今回の公演は「初代国立劇場さよなら公演」と銘打たれています。現在の国立劇場は来年2023年に閉場となってしまうのですね…。。55年が経ち老朽化しているためということですが、大変見やすく思い出深い劇場ですので、とても寂しく思います。

自分自身、空間と思い出が直結しているタイプであり、国立劇場には特に吉右衛門さんの芝居の思い出がたくさんあることが、切なさの理由です。歌舞伎座の建て替えの時も、多くの歌舞伎ファンの先輩方がこうした痛みを味わわれたことと思います。お別れの時まで、建物との思い出をじっくりと噛みしめてまいりましょう。

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