あさって4日は、5月に兵庫県は姫路市の姫路城三の丸広場にて上演される
平成中村座 姫路城公演のチケット一般発売日です!
平成中村座は、江戸時代の芝居小屋・中村座を模した仮設劇場を建設して行われる公演。本拠地の浅草をはじめ、これまでに海外を含む各地で催されています。今回は姫路城の世界遺産登録30周年を記念した公演で、ご当地ゆかりの狂言が上演されます!
大変人気の公演ですので、チケットをご検討の方はどうぞお早めにチェックなさってくださいませ。
公演の詳細
一般発売日
3月4日(土)10:00~
会期・上演時間
2023年5月3日(水・祝)~27日(土)
第一部 12:00~
第二部 16:00~
休演:10日(水)、18日(木)、23日(火)第二部
チケット料金
お大尽席(2階特別席) 36,000円
松席 (1階平場席) 15,500円
竹席 (1、2階長椅子席) 15,500円
梅席 (2階長椅子席) 13,500円
桜席 (2階長椅子席) 11,000円
平成中村座は西洋式の劇場ではなく、江戸時代の芝居小屋を再現したつくりです。そのため座席区分も特殊ですのでお気をつけくださいませ。
一番お安い「桜席」は幕の内側に設けられた席で、側面から舞台を見下ろすような角度です。見づらさはありますが、役者さんによっては挨拶などをしてくださることもあり、特別感のあるお席です。
みどころ
平成の世に江戸時代の芝居小屋を再現したいという、十八代勘三郎さんの思いのもと生まれた一大プロジェクトである平成中村座。今回は姫路城の世界遺産登録30周年を記念した公演ということで、ご当地姫路城にちなんだ狂言が上演されます。
※写真は過去浅草で上演された際の平成中村座です
今回初めお出かけになる方もいらっしゃることと思います。各部の演目をごく簡単にご紹介いたします。
第一部は「播州皿屋敷」「鰯賣戀曳網」の二本立てです。
「播州皿屋敷」は姫路城を舞台とする有名なお菊さんの怪談を題材としたお芝居です。お菊さんの怪談というのは、井戸の中から割れたお皿を「一枚…、二枚…」と数える幽霊の声がする…というものですね。何度数えても「一枚足りない…」というのが、おそろしくて有名なわけです。いったいお菊さんに何があったのか…というのがこのお芝居であります。
今回はお菊さんを虎之介さんが、家老の浅山鉄山を橋之助さんがお勤めになります。上演頻度が低い作品ですし、ご当地で味わえるというのも格別なものだろうと思います。亡霊が飛びまわったりする視覚刺激の強い演目ですので、初めての方にも大変おすすめです!
続く「鰯賣戀曳網」は、運命の出会いを描いた三島由紀夫作の幸せなラブストーリーです。歌舞伎のラブストーリーはとにかく暗いものが多いのですが、こちらは底抜けに幸せな気持ちで劇場を後にすることができます。おそろしい怪談を見た後には最高だと思います。勘三郎さんにゆかりの深い演目で、勘九郎さんと七之助さんが何度もお勤めになっている人気作です。勘九郎さんと七之助さんがカップルをお勤めになると、なんだか運命の人に見えてくるのがおもしろいところだなと思います。ぜひお確かめください。
第二部は「棒しばり」「天守物語」という狂言立てです。
「棒しばり」は、狂言をもとにした演目。二人組が連携し、両手を縛られた状態でなんとかしてお酒を飲む…という愉快な舞踊です。チャップリンのサイレント映画のようで世界中の人が楽しめそうなコメディであります。今回は勘九郎さんと橋之助さんがお勤めになります。特に勘九郎さんの棒しばりは人気がありますので、必見です。
続く「天守物語」は、泉鏡花の傑作として知られるもので、姫路城を舞台とした幻想的な物語です。姫路城の天守閣に住まう、この世ならざるものたち。そのなかに美しいお姫様がいて、人間の美青年に恋してしまう…という大変耽美な内容で、ファンタジーの世界観がお好きな方にはたまらないはずです。今回はお姫様を七之助さんが、美青年を虎之介さんがお勤めになります。
玉三郎さんが繰り返しお勤めになっている作品でもあり、今回は演出をお勤めになります。耽美な世界観に役者さんの見た目の美しさが際立つのはもちろんのこと、舞台の大道具の隅々、せりふの言葉の端々まで美しい演目です。こちらも姫路城でご覧になるのは格別なことと思います!
平成中村座は全国からファンの方々が集う公演でもあり、何度もリピートされる方も多いと思いますので、チケットはなるべくお早めにチェックなさってみてください。