本日7日から名古屋の御園座で片岡仁左衛門 坂東玉三郎 錦秋特別公演がはじまりました!
歌舞伎界における伝説的ゴールデンコンビ「孝玉」または「ニザ玉」こと、仁左衛門さんと玉三郎さんのご共演とあって大変な話題を呼んでいる公演です…!!お年を召されてもなお現実離れした美しさと息の合ったお芝居はお二人のご共演でしか味わえないもので、全世界の方々に声を大にしてお勧めしたい舞台であります。
貴重な機会ということで、チケットも大激戦でありました。現時点でチケットweb松竹・御園座オンラインチケットともに予定枚数終了していますが、ふとした拍子に突如数枚ほど販売される可能性も稀にあります。お求めの方はどうぞ最後まで諦めずに、日々チケット販売サイトをチェックなさってみてください!
2021年以来の「東海道四谷怪談」と夢のような「神田祭」
片岡仁左衛門 坂東玉三郎 錦秋特別公演回の演目は「東海道四谷怪談」と「神田祭」です。内容とポイントをごく簡単にご紹介いたします。
「東海道四谷怪談」は、鶴屋南北の怪談物の名作として大変有名な演目です。2021年9月の歌舞伎座で仁左衛門さんと玉三郎さんが38年ぶりに共演された際、大変な話題を呼びました。
浪人の民谷伊右衛門は、敵方の娘との縁談話を進めるため、現在の妻・お岩を死に至らしめます。それも、心身を痛めつけ尊厳を踏みにじる、大変残酷な方法で。夫からひどい仕打ちを受け絶望の果てに絶命したお岩は、執念から亡霊と化してしまいます。果たして、伊右衛門の運命やいかに…というお話です。
東海道四谷怪談は通常、お化けがドロドロと登場するエンターテインメント性の高い場面を最後に上演し、伊右衛門をこらしめてから幕となることが多いのですが、今回はその場面がありません。ただただお岩がつらい、苦しい場面で終わってしまいます。
後味は苦いのですが、それゆえ仁左衛門さんと玉三郎さんの濃厚な芝居の重みにずっしりと浸ることができるのではないかと思います。当代最高峰の四谷怪談に違いないはずですので、ぜひ映像作品として後世に残りますようにと願っております。
そんなわけで東海道四谷怪談は救いのない終わり方をしますけれども、続く「神田祭」はもうとにかくラブラブなようすをこれでもかこれでもかと浴びまくる、幸福度大爆発の舞踊です。演目の取り合わせが素晴らしいですね!
とにかくかっこいい仁左衛門さんの鳶頭、そして信じられないくらい美しい玉三郎さんの芸者のカップルという眼福以外の言葉で表現しようもない時間であります。お二人と同じ時代に生きていられることの幸せに震えそうです。
チケットは完売していますけれども、先ほど申しましたようにぜひ諦めずこまめに販売サイトをチェックなさってみてください!お望みの方へチャンスが巡ってきますようにと祈っております。