歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【図夢歌舞伎 第一回】ざっくり仮名手本忠臣蔵 大序~三段目

あす27日は歌舞伎界初の試みであるオンライン配信歌舞伎

「図夢歌舞伎 忠臣蔵」第一回の上演日です!!

 

数々の謎がある図夢歌舞伎ですが今のところ公式な続報はないようで、

見てのお楽しみというスタイルのようですね…!

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すえひろはといえばいまだもたもたしていて決済まで至っておらず、

うっかり寝坊しないようにしなければと気を引き締めております!!!

 

図夢歌舞伎の詳しい内容については不明ですけれども、仮名手本忠臣蔵 全十一段の内容が再構成され、5回に分けて上演されるようであります。

第一回:大序~三段目(27日配信)

第二回:四段目

第三回:五・六段目

第四回:七段目

第五回:九・十一段目

オンライン配信ということで今回初めて歌舞伎をご覧になる方もおいでかもしれませんので、元ネタになるであろう仮名手本忠臣蔵 大序~三段目のあらすじをざっくりとお話してみたいと思います。

何らかのお役に立てればうれしく思います!

仮名手本忠臣蔵とは

江戸時代の大事件「赤穂浪士の討入」を題材とした演目で、三大狂言のひとつにも数えられる名作中の名作。1748年に人形浄瑠璃として初演され歌舞伎に移されて以来、上演のたびヒットし続けている日本最大級のメガヒットロングラン作品であります!

全部で十一段あり、そのうちの大序~三段目が今回の上演で描かれる場面のようです。

大序~三段目のあらすじ

それでは、あらすじについて本当に簡単にお話していきたいと思います!

主な登場人物

塩冶判官…伯州城主の大名(いわゆる浅野内匠頭)

顔世御前…塩冶判官の正室

桃井若狭之助…大名

高師直…塩冶判官・若狭之助の指南役((いわゆる吉良上野介)

 

あらすじ

まずは大序。舞台は鎌倉の鶴岡八幡宮から始まります。

いろいろと割愛しますが将軍足利尊氏の弟・足利直義が、討ち死にした新田義貞の兜をここに奉納することとなり、塩谷判官や高師直など重要なポジションにあるさむらい達が集められている…というシチュエーションです。

前職がらみでこの兜のことを判断できる人物ということで、塩冶判官の妻・顔世御前も鑑定を頼まれ呼ばれています。美人な顔世御前には、師直がかねてより目をつけていて、こんなときにしつこく言い寄られてしまいます。

師直は権力者ですから、これは立派なパワハラかつセクハラです。このあたりで師直というのはそういう人なんだなあ…という共通認識を持ちましょう。

 

そんなようすを見ていた桃井若狭之助は、これはけしからんことだ!!と顔世御前を逃がしてくれるのですが、おもしろくない高師直にねちねちと嫌味をいわれて辱められ、カーッとなってしまいます。

若狭之助は正義感が強く、カッとなりやすい性格なのです。若くて真面目なのですが、感情を抑えられないのが玉に瑕といった具合でしょうか。

若狭之助がぐぬぬと師直に斬りかかろうとするところを、セクハラされていた顔世御前の夫である塩冶判官が大人な対応で押しとどめてこの場は収まり、次の段になります。

 

続く二段目の舞台は、若狭之助の館になります。

ここはあまり上演頻度が高くないので一言で申しますと、若狭之助が「明日の登城で師直を切ってやる!」と決意を固めたのを聞いた家老・加古川本蔵が、その場では若狭之助を納得させつつも、ひそかに師直の元へ向かう…という場面です。

加古川本蔵は、殿の性格を理解してカッとなったところを制御しつつ、裏で師直側に手を回して場を収めようと考える深謀遠慮の人で、九段目にも登場する重要な人物ですので覚えておきましょう。

 

いよいよ三段目、舞台は将軍足利の館。今日は大名たちが登城する日であります。

実は若狭之助の家老・加古川本蔵は、キレている若狭之助が到着するまえに城へ先回りし、師直にたんまりと賄賂を贈っていました。そのため、いざ若狭之助が到着しますと、師直は態度を一変させてへーこらへーこらと謝って見せたのです。

この野郎!斬るぞ!と思ってやってきた若狭之助は拍子抜けしてしまい、その場は収まります。お分かりでしょうか、師直はつくづくこういう人物として描かれております。

 

加古川本蔵のナイスなアシストで若狭之助と師直のもめ事は発生せずに済んだのですけれども、そのとばっちりを受けたのが塩冶判官でした。

こともあろうに顔世御前から師直へのお断りの手紙を持って登城してきたため、師直のマイナス感情が爆発!塩冶判官に嫌味な罵詈雑言をねちねちねちねちと浴びせかかったのです。八つ当たりであります。

大序で大人な対応を見せていた塩冶判官は、本来温和な人物でした。しかしながら、フナざむらい、ぴりぴりぴ、ぴりぴりぴ、などと散々におちょくられ、堪えきれなくなってしまいます。

殿中で刀を抜けば「家は断絶、自分は切腹」という厳格なルールがあることは承知の判官でしたが、ついに我慢の限界に!刀を抜いて、カーッと斬りつけてしまったのです。

しかし若狭之助を心配してその場に潜んでいた加古川本蔵がとっさに判官を抱きとめてしまったため、肝心の師直の命は奪えませんでした。城や家臣たちの運命まで変えてしまう命がけの一太刀が、軽傷を負わせる程度で終わってしまったのです…

なんたる無念…!!というところで三段目は幕となります。

 

明日の図夢歌舞伎では、この大序~三段目の物語が一体どのように描かれるのでしょうか…!

チケットは27日(土)23:00まで購入可能、28日(日)11:00までアーカイブ視聴できるとのこと。

まったく想像できませんが、配信を楽しみに待ちましょう!

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