本日、歌舞伎座にて三月大歌舞伎の幕が開きました!おめでとうございます!
現在首都圏は新規感染者数が下げ止まっているため、緊急事態宣言が2週間延長されるかもしれぬという状況であり、ややもするとより厳しい措置が取られる可能性もあるのかもわかりませんが、現時点では歌舞伎座では無事に幕が開いています。
昨年の三月、公演中止となってしまったときの残念な気持ちを思い返しますと、本当にうれしい限りです。今月も各部が千穐楽まで続くようにと心から願っております。
開演時間が元に戻っています
先月は緊急事態宣言に伴い開演時間の繰り上げなどの措置がありましたが、今月は今まで通り11時からの開演で調整されています。今までと変わらずロビー及び客席では静かに過ごすことが推奨されていますので、我々も気を引き締めて参りましょう。
今月はどの部もそれぞれに初めての方におすすめなのですが、個人的には第二部をぜひにとおすすめしたく思います!どちらも時代物と世話物を代表するような名作であり、現代見ることのできる配役の中でも特に素晴らしいものであるためです。
第二部「熊谷陣屋」は、主君のために我が子を手にかけなければならなかったさむらいの悲しみを描く時代物の名作。仁左衛門さんが主役の熊谷次郎直実をお勤めになります。
昨年末に南座で上演された際にはチケットが売り切れてしまった貴重な舞台ですので、東京で再び拝見できるのはありがたい限りです。
「雪暮夜入谷畦道 直侍」は、悪事を重ねて追われている粋な男が、雪の降る夜に恋人に一目会いに行くという江戸情緒あふれる芝居で、幕末から明治の名作者河竹黙阿弥の作品です。菊五郎さんが直侍をお勤めになります。これがもうたまらないカッコよさです。
今月は各部の上演時間に若干の偏りがあり、第二部は少し長く設定されているというのもポイントです。逆に、長いものは心配であるという方には第一部・第三部をおすすめいたします。
特に第三部は吉右衛門さんと玉三郎さんがご出演で、短いながら非常に豪華です。
「楼門五三桐」は、大泥棒の石川五右衛門が「絶景かな、絶景かな」と言うという、たった15分の舞台なのですが、忘れられないようなインパクトがあって歌舞伎らしいなあと感じます。
近ごろは花粉の季節であり、上演中にくしゃみが出てしまうのではとハラハラしてしまいます…。以前からこの季節のあるあるでしたが、今年は特に気になりますね。漢方などを飲んで備えたいと思います。