本日6日、京都は南座で三月花形歌舞伎が初日を迎えました!
南座の春にはおなじみの花形歌舞伎ですから、パンデミック下にあっても無事に上演されているということがなんだかとてもうれしく心強く思います。
20~30代の若手花形のみなさまそろい踏みの華やかな公演であり、春らしい名作の演目にくわえて「歌舞伎の魅力」という演目解説コーナーもありますので、お若い世代の方や初めて歌舞伎をご覧になる方にも大変おすすめです!
空席わずかの日も増えているようですのでどうぞお早めにご検討ください。
AプロBプロ・偶数日奇数日 配役は計4パターン
今回の三月花形歌舞伎は、名作・義経千本桜から桜の美しい「吉野山」「川連法眼館」の場面を、配役をさまざまに変えて上演するという趣向です。
AプロとBプロ、奇数日と偶数日と全部で4つのパターンがあり複雑ですのでチケット購入の際には何卒お気をつけくださいませ。
義経千本桜の内容を、かいつまんで本当にざっくりとご紹介いたしますと、
①兄頼朝とトラブルになり都を追われた源義経
②義経は愛妾の静御前に自らの形見として初音の鼓を預け、佐藤忠信という家臣をお供につけた
③しかし、佐藤忠信と思っていた男は実は狐で、初音の鼓の材料となった夫婦狐の子供であることが明らかになる
④狐に心を打たれた義経は初音の鼓をあげることにする
というような物語です。
桜の名所として知られる奈良の吉野山を舞台にしている「吉野山」は美しい舞踊で、「川連法眼館」はだいたい上記の③④あたりを描いた場面であります。
実は狐…というのを念頭に置いてみるとより一層おもしろくなるのではないかと思います!