歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【来たる14日】歌舞伎座・壽 初春大歌舞伎 チケット一般発売!

あさって14日(火)は一月の歌舞伎座公演

壽 初春大歌舞伎のチケット一般発売日です。

2022年の幕開けとなる歌舞伎座公演ですね。歌舞伎座は引き続き三部制ですが、ようやく販売座席数が増やされるとのことです。こうして一歩ずつ戻っていくのだなあとワクワクしています。

2022年こそは新型コロナも収束し、安心して芝居見物ができるようになるのではないかなと期待しています。大向こうの方や幕見席が戻るまでにはまだまだ時間がかかるかもしれませんが、ひとまずは一月公演の全ての日程が無事に上演されることを願っています。

公演の詳細

www.kabuki-bito.jp

一般発売日

12月14日(火)10:00~

【チケットWeb松竹】

会期・上演時間

2022年1月2日(日)~27日(木)

第一部 11:00~
第二部 14:30~
第三部 18:00~

休演日:11日(火)、19日(水)

チケット料金

一等席        16,000円
二等席   12,000円
3階A席      5,500円
3階B席      3,500円
1階桟敷席  17,000円

歌舞伎座では一月から販売座席数が少し増え、原則2列並びとなるようです。しかし会話は控えることが呼びかけられています。お友達とお出かけになる方が増えるかと思いますが、どうぞご注意くださいませ。

また一月公演は第三部で宙乗り演出があるため、3階の一部座席が販売されません。争奪戦になるかと思いますのでお早目のチェックをオススメいたします。

歌舞伎座の感染対策

歌舞伎座の感染対策についてご心配なさっている方もおいでかと思いますので、昨年8月の再開時に実際に出かけてきた際の記事をご紹介しておきます。このあと上演形態は変わりましたが、玄関での入場時の作法は変わりません。記事公開後の大きな変更は、①筋書の販売再開、②2席並び販売です。

www.suehiroya-suehiro.com

 

現在感染状況は落ち着いていますが、状況が悪化した場合も歌舞伎公演が続くために重要と思われるポイントがあります。今一度我々観客の方でも徹底してまいりましょう。

①ロビーや客席では会話を控えることが推奨されています。

②整理退場への協力が求められています。終演後も係の方からの案内があるまで座席で待ちましょう。

会話を控えるのはもちろん、整理退場も出入口での密集を避けるための大切な施策ですので、ご自身の身を守るためにもぜひご注意ください。

歌舞伎座の感染対策はこれまで非常に厳格に守られ、我々観客の健康をしっかりと守っていただいてきましたから、今後も提示のとおりに取り組んでまいりましょう。

おすすめのポイント

お正月の歌舞伎座は中村屋のご兄弟や、獅童さんのご長男小川陽喜さんの初お目見得などがあり、早くも注目を集めています。現状の売れ行きを見ますと3階席をお求めの方はぜひお早めにといったところです。各部の演目をごく簡単にご紹介いたしますとこのようなものです。

 

第一部「一條大蔵譚」は、平家全盛の世において、あえて「阿呆」として生きる公家・一條大蔵卿の胸の内を描いた義太夫狂言の名作です。今回は勘九郎さんが一条大蔵卿をお勤めになります。衣装ががらりと変わる演出など視覚的にも面白い演目です。

続く「祝春元禄花見踊」は歌舞伎の始祖とされる出雲の阿国や名古屋山三といった人々が登場する華やかな舞踊です。獅童さんのご長男陽喜さんのご出演はこちらです。

 

第二部「春の寿(三番叟・萬歳)」も、いかにもお正月らしく祝祭感に溢れた華やかな舞踊二題です。

艪清の夢」は喜劇で、幸四郎さんが主役の艪職人清吉をお勤めになります。数年前に復活された演目だったと記憶しています。例年ですとこういった演目がお正月の切狂言に置かれてほのぼのと家路につくイメージでしたが、来年は第二部に設定されています。

 

第三部「岩戸の景清」は、平家再興を目指す超人・悪七兵衛景清が登場する一幕。今年に引き続き来年も中止になってしまった新春浅草歌舞伎に出演されていた松也さん率いる花形世代の皆様が集合し華やかなお顔触れです。再来年こそは浅草で皆様の姿を拝見したいです!

そして最後「義経千本桜 川連法眼館の場」は、親を慕う狐が主人公のファンタジックな名場面で、名作中の名作として知られています。今回は猿之助さんによるケレン味たっぷりの演出で、宙乗りまで披露されるという楽しみな一幕です。確かコロナ禍になってから客席の上を通る宙乗りは初めてではないでしょうか?新しい一歩に心が踊ります。

 

初めてご覧になる方にはどの幕もおすすめですが、しいて言うなら三部でしょうか…。「義経千本桜 川連法眼館の場」は、舞台の隅々まで視覚的刺激に溢れていて、役者さんと型によって違った味わいが感じられる演目でもあります。上演頻度も高いので、また別の配役でもご覧になるとおもしろいのではないかなあと思います!

1月2日には例年通りテレビ生中継もあると思いますので、ぜひにとおすすめいたします。

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