歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【来たる8日】大阪松竹座 七月大歌舞伎 チケット一般発売!

来たる8日(水)大阪松竹座の七月公演 関西・歌舞伎を愛する会 第三十回 七月大歌舞伎のチケット一般発売が始まります!

関西・歌舞伎を愛する会とは、歌舞伎発祥の地である関西において歌舞伎興行が厳しい状況に置かれていた時代に、地域での歌舞伎への関心を高め文化を復興することを目的として発足されたボランティア団体です。

記念すべき30回目の公演は、仁左衛門さんや鴈治郎さんといった上方の大名跡の方々に加えて、珍しく勘九郎さんや七之助さんもご出演になるとあって、大阪の町が盛り上がりそうです。チケットは早めのチェックをおすすめいたします!

公演の詳細

www.kabuki-bito.jp

一般発売日

2021年 6月8日(水)10:00~

www1.ticket-web-shochiku.com

会期・上演時間

2021年7月3日(日)~24日(日)

昼の部12:00~

夜の部16:30~ 

休演:11日(月)、19日(火)

チケット料金

一等席 17,000円
二等席 9,000円
三等席 6,000円

みどころ 

今回の七月大歌舞伎は昼の部「八重桐廓噺 嫗山姥」「浮かれ心中」、夜の部「堀川波の鼓」「祇園恋づくし」という狂言立て。

いずれの部にも地域の偉大なる名作者、近松門左衛門の作が含まれています!「嫗山姥」「堀川波の鼓」がそれです。大阪松竹座はまさに近松門左衛門が活躍していた竹本座のすぐそばに立地していますので、本拠地で見る近松作品は格別な味わいのことと思います。

竹本座跡には石碑が立っているのですが、あまりにもきらびやかな道頓堀の賑わいのなか誰にも見向きもされず暗がりにぽつんとあるさま、それでいて地下鉄の案内板にはしっかりと記載のあるさま、道頓堀が今この時を楽しむ場として生き続けていることを表しているようでなんとも味わい深く感じます。

 

各演目をざっくりとご紹介いたしますと、

昼の部「嫗山姥」は、近松門左衛門の作品。八重桐という元遊女がひょんなことから元夫と再会したのだが、わけあって夫は切腹。なんとその魂が八重桐の胎内に宿ってしまい、金太郎として生まれる…というびっくり物語です。「しゃべり」という女形の役者さんのセリフの聞きどころがあります。八重桐は孝太郎さんがお勤めになります。

続く「浮かれ心中」は、井上ひさし「手鎖心中」の歌舞伎化作品。戯作者になろうと決意した大店の若旦那・栄次郎が、世間の注目を集めるために自作自演のトラブルを繰り返すという現代的なお話です。愉快な喜劇でセリフも内容もとてもわかりやすいので初めての方にもおすすめです。また、世にも珍しいねずみに乗った宙乗り「ちゅう乗り」もあり、こちらも見どころです!栄次郎は勘九郎さんがお勤めになります。

 

夜の部「堀川波の鼓」は、近松門左衛門の作品。住まいの京都を離れ江戸詰めを命じられた夫・彦九郎。その不在を寂しく思う妻のお種は、彦九郎を愛していながら鼓の師匠と関係してしまう…という、非常に現代的な物語です。彦九郎は仁左衛門さんが、お種は扇雀さんがお勤めになります。

続く「祇園恋づくし」は、京都に滞在することになった江戸っ子が、京の言葉のわからなさとノリの違いにイライラしながらも、知り合いの浮気調査に励むというお話。こちらもセリフと内容がわかりやすい演目で、ユーモアもあり、早替わりのお楽しみもあるので初めての方におすすめです。

 

今月の歌舞伎座を頭皮の帯状疱疹のために休演なさっている仁左衛門さんの御出演については、現時点で変更の発表はないようです。その後のお加減は大丈夫でしょうか…。とても心配です。どうかご無理なさらないようにと願うばかりです。

今回はこのすえひろも出かける予定です!何はともあれ大阪の街での芝居見物を楽しみにしております!

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