歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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あす8日(土)からの歌舞伎座 鳳凰祭四月大歌舞伎 夜の部

現在歌舞伎座で上演中の鳳凰祭四月大歌舞伎。

仁左衛門さんの体調不良により、5日(水)から今日7日(金)までの夜の部が中止されています。現在も心配な状況が続いていますので、後年の備忘録として現在の状況を書き残しておきたいと思います。

www.suehiroya-suehiro.com

 

明日8日(土)以降の対応について決定次第発表とのことでしたが、先ほど下記の通り松竹の公式発表がありました。

明日 4 月 8 日(土)以降の公演の見通しにつきましては、休演中の片岡仁左衛門の回復状況を慎重に見極めておりますことから、現時点では8 日(土)正午までに発表をさせていただく予定です。 

www.kabuki-bito.jp

 

いやはや、明日ご復帰できることが本日判断できない回復状態というのは、たとえ明日ご復帰になったとしてもあまりにも心配すぎます…。

舞台に出ようという思いも想像できありがたいのですが、そのような状況で安心して舞台を見ていられるかわかりません。人それぞれとは思いますが、私はゆっくりお休みいただきたいと思ってしまうのですが…。心配する客席を前に舞台に立たれるのは仁左衛門さんもお辛いのではと案じてしまいます。

どうかご無理なさらないでいただきたい、ご復帰なさるのであれば万全の状態でと祈るばかりです。

 

また12時の発表というのも、遠方から来られる方や様々なご事情のある方にとっては相当のご負担です。新幹線や飛行機で来られる方、宿泊施設を用意されている方、様々な準備を経てようやく観劇の予定を立てることができる方、お一人お一人にご事情があると思います。

さらに気になるのが、上演可否の判断材料として仁左衛門さんの体調が前面に押し出されている点です。これではどうしてもご無理せざるを得ない状況になってしまうのではないかと、大変気がかりです。仁左衛門さんの体を何よりも大切にしていただきたいと思うあまり不安が募り、イレギュラー対応に戸惑っています。

 

歌舞伎座十周年の本興行において親子で初めての連獅子をお勤めになるはずの松緑さんと左近さんにも気の毒すぎます。ご本人もご贔屓の方もご無念はいかばかりか、想像しただけで胸が痛み、泣けてきます。仁左衛門さんには大事を取ってお休みいただきたいですが、せめて連獅子はどうにか上演があってほしいと願うばかりです。

他の出演者の御贔屓の方々や松緑さんと左近さんの連獅子を目当てに切符をお取りになった方も大勢おられるのですから、希望者払い戻しで代役を立てるなり、連獅子だけでも上演可否を決めて早めに発表するなど、より多くの方が救われる方法はないものかとやきもきします。

 

もちろん外側からは見えないいろいろな事情があってのやむを得ないご判断というのは承知しておりますが、いろいろと気がかりです。祈ったり願ったりしかできることがありませんが、とにかく仁左衛門さんのご回復を祈っております。どうかお大事になさってください。

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