歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【チケット発売中】博多座 團十郎白猿襲名披露 九月博多座大歌舞伎 2023年

福岡の博多座で9月に開催される

市川海老蔵改め十三代目 市川團十郎白猿襲名披露  八代目 市川新之助初舞台
九月博多座大歌舞伎のチケットが販売されています。

昨年末に歌舞伎座でも開催された、江戸歌舞伎の大名跡・市川團十郎の襲名披露興行です。博多座でも團十郎家ゆかりの演目が揃った豪華な公演になりそうです。

すでに等級によっては残り少なくなっていますが、初めての方におすすめしたい演目ばかりの公演ですので筆をとっております。近隣地域で歌舞伎を見てみたいなとお考えの方は早めのチェックをおすすめいたします!

公演の詳細

www.kabuki-bito.jp

一般発売日

2023年7月22日(土)~発売中

博多座公演はチケットweb松竹での取り扱いがありません。博多座オンラインチケットから購入できます。hakataza.e-tix.jp

会期・上演時間

2023年9月1日(金)~17日(日)

昼の部 11:00~

夜の部 16:00~

休演:5日(火)、11日(月)

チケット料金

A席  20,000円
B席  13,000円
C席     6,000円

みどころ 

博多座の9月公演は、江戸歌舞伎の大名跡・市川團十郎の襲名披露公演です。広く世間にお馴染みの海老蔵さん勸玄さん親子が、それぞれに十三代目市川團十郎白猿、八代目市川新之助を襲名されました。

市川團十郎家の家の芸といえば「歌舞伎十八番」。歌舞伎十八番には「歌舞伎」と聞いて多くの方が思い浮かべるような、くまどりをした超人的ヒーローがド派手な衣装とド派手な動きで舞台の上に登場するような演目が数多く選出されています。

今回の博多座公演では、この歌舞伎十八番から昼夜併せて4つの演目が上演されます。昼の部、夜の部ともに華やかでパワーあふれる演目ばかりです。内容がシンプルで理屈抜きで楽しむことができ、歌舞伎を見たという満足感も大きいので、初めて歌舞伎をご覧になる方には大変おすすめです。

 

昼の部・夜の部の初舞台・襲名披露演目について、それぞれ簡単にご紹介いたします。

昼の部は八代目市川新之助初舞台として「歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)」が上演されます。内容は、小田原名物の薬・外郎(ういろう)を売りにやってきた外郎売が、早口で見事な言い立てを披露するというもの。言い立てというのは商品を宣伝するためのマイクパフォーマンスといったところです。実は外郎売の正体は〇〇…という筋立てがあるのですが、とにかく昨年もワイドショーを席捲していた新之助さんの見事な言い立てを楽しむのが眼目かと思います。

さらに團十郎さんの襲名披露狂言で「歌舞伎十八番の内 景清(かげきよ)」が上演されます。平家が滅ぼされ、源氏に捕らえられた平家方の悪七兵衛景清が主人公です。景清とは平家が滅亡してもなお頼朝の暗殺を企て続けた反逆者としてダークヒーロー的に語られてきた人物で、この演目でもとんでもないパワーを持つ超人として登場します。

 

夜の部「歌舞伎十八番の内 暫」も、昼の部の景清同様とんでもないパワーを持つ超人・鎌倉権五郎が主人公。こちらも團十郎さんがお勤めになります。

鎌倉権五郎はダークヒーローの景清とは違って、善良なる市民を悪から助ける純粋なスーパーヒーローであります。悪者が罪のない一般人を困らせる→ヒーローが現れて助ける、というただそれだけの内容ですので、なおさら役者さんの魅力が光る演目です。

生身の人間が完全なアナログ手法で超人を演ずるというのは歌舞伎の醍醐味のひとつで、「荒事(あらごと)」と呼ばれています。とにかくド派手な化粧・衣装・動きで、観客を圧倒します。歌舞伎役者の中でもお勤めになる方が限られるジャンルですので必見です。

また夜の部には「口上」もあります。ずらりと歌舞伎役者が舞台の上にずらりと並んでの挨拶のシーンはテレビのニュースなどでお馴染みですね。なかなか見られない襲名披露ならではの特別なシーンです。後々思い出深く、とても良いものですので、ご興味をお持ちの方には是非にとおすすめいたします!

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