歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【来たる14日】歌舞伎座・錦秋十月大歌舞伎 チケット一般発売! 2023年

来たる14日(木)は10月の歌舞伎座公演

歌舞伎座新開場十周年

錦秋十月大歌舞伎のチケット一般発売日です!

まだ暑い日が続きますが、少しばかり秋の気配がしてきましたね。十月の歌舞伎座は山田洋二監督演出の演目など、一味違った味わいの演目が並んでいるようです。チケットはお早目の確保をおすすめいたします!

公演の詳細

www.kabuki-bito.jp

一般発売日

9月14日(木)10:00~

【チケットWeb松竹】

会期・上演時間

2023年10月2日(月)~25日(水)

昼の部 11:00~
夜の部 16:30~
休演日:10日(火)、17日(火)

チケット料金

一等席        18,000円
二等席   14,000円
3階A席     6,000円
3階B席      4,000円
1階桟敷席  20,000円

六月大歌舞伎から、一部事前予約制の一幕見席が復活しています。3階席のチケットは早めに埋まってしまいますが、幕見席のおかげでお手頃に歌舞伎を見るチャンスが大きく広がりました!未体験の方はぜひお試しくださいませ。

おすすめのポイント

錦秋十月大歌舞伎では演目のラインナップがぐっと秋めいて、ドラマチックなようすです。各部の内容と見どころを簡単にご紹介いたします。

 

昼の部は「天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし)」と「文七元結物語(ぶんしちもっといものがたり)」の二本立てです。

天竺徳兵衛韓噺」は、大南北と呼ばれた江戸時代の名作者四世鶴屋南北の演目です。江戸時代に実在した東南アジア帰りの商人・徳兵衛が、実は国家転覆をもくろんでいて…という壮大すぎるスケールの物語です。おまけに徳兵衛は巨大ガマガエルや妖術をあやつるという衝撃の設定、とにかく奇想天外なお芝居であります。今回は徳兵衛を松緑さんがお勤めになります。

続く「文七元結物語」は三遊亭圓朝の落語をもとにした演目で、今回は「男はつらいよ」の山田洋二監督による新しい演出で上演されます。

左官の長兵衛はギャンブル好きゆえに貧しく、女房と娘に大変な苦労をかけています。心を入れ替えようと決心した長兵衛の目の前に、お金で困り果てた若者が現れて…という人情噺です。主役の左官長兵衛は獅童さん。そして女優の寺島しのぶさんが長兵衛女房お兼の役でご出演になるということでも話題を呼んでいます。

 

夜の部は「双蝶々曲輪日記 角力場(ふたつちょうちょうくるわにっき・すもうば)」「」「水戸黄門」の三本立てです。

双蝶々曲輪日記 角力場」は、有名な古典演目の名場面です。人気プロ力士・濡髪長五郎を負かして、大喜びするアマチュア力士の放駒。しかしその勝利は濡髪による八百長で…という一触即発のシーンです。若さみなぎる悔しがる放駒と、とある事情を抱えた濡髪、それぞれの魅力が光ります。今回は放駒を巳之助さん、濡髪を獅童さんがお勤めになります。

続く「」はその名の通り、菊の花を題材とした華やかな舞踊です。雀右衛門さんと錦之助さんを中心とした配役です。

そして「水戸黄門」は、テレビドラマでもお馴染みの二代水戸藩主・水戸光圀を主人公とした演目です。黄門さまは彌十郎さんが、お供の助さん格さんは中村福之助さん歌之助さんご兄弟がお勤めになります。歌舞伎座での上演は48年ぶりということで、私も初めて拝見します!どのような内容かとても楽しみですね。

 

どちらの部も初めての方におすすめなのですが、どちらかといえば昼の部でしょうか…。

天竺徳兵衛」で歌舞伎のド派手さを存分に堪能することができる点、「文七元結」のセリフが口語に近く聞き取りやすい点などがその理由です。加えてテレビなどでお顔を見知った役者さんが出ていることで、舞台の世界をより近く感じられるのではないかと思います。ぜひにとおすすめいたします!

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