10日(土)から御園座で上演の市川海老蔵特別公演!
上演の「弁天娘女男白浪」は歌舞伎屈指の人気演目ですので、過去にお話したものがいくつかありました。
幅広く人気の海老蔵さんがご出演とあって今回初めて歌舞伎をご覧になるかたも大勢おいでかと思います!開演に先立ちひとつまとめてみますので、お役に立てればうれしく思います。
そもそも弁天娘女男白浪とは
弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)は、幕末期に活躍した名作者・河竹黙阿弥の二代目河竹新七時代の作品です。江戸時代における現代ドラマをあらわす「世話物」というジャンルの演目を代表する演目です。
白浪五人男という盗賊五人組のうちの美少年・弁天小僧菊之助が女性のふりをして、おなじく白浪五人男の南郷力丸とともに浜松屋という呉服店にゆすりかたりに入るというストーリーであります。
ざっくりとしたあらすじ
「弁天娘女男白浪」はセリフが聞き取りやすく状況も複雑でないので、初めてご覧になる場合も比較的わかりやすいかと思います。補足的として、ざっくりとしたあらすじをお話したのがこちらです。
今月は残念ながら上演されませんが、「浜松屋」の場面のあと不思議な縁の物語が展開していきます。
元ネタはここに
数ある歌舞伎の役柄の中でもトップクラスの人気を誇る弁天小僧菊之助のアイディアの源は、実は一枚の絵であったらしい…という江戸時代の有名なエピソードについてのお話です。
有名な大どろぼう日本左衛門
突然頭巾をかぶって現れる立派なさむらい風の人物日本駄右衛門は白浪五人男のリーダーだそうですけれども、この役にはたいへん有名な実在のモデルがいます。現代でも文献が残る伝説のどろぼうです。
「知らざあ言って聞かせやしょう」
視覚的な面白さばかりでなく、セリフの素晴らしさも「弁天娘女男白浪」の大切な要素です。声に出してみたくなるカッコいいせりふをご紹介しております。
心おどるアウトロー列伝
江戸時代に人気を博し、現代でも変わらず好まれている「白浪物」というジャンルについてお話したのがこちらの回です!