毎週木曜日深夜2:28よりTBS他にて放送されている
アニメ「カブキブ!」
カブキブ!によって歌舞伎に興味を持たれる方が爆発的に増えることを願いまして、
アニメファンの方々に向け各話の内容から歌舞伎の演目などをごくごく簡単にご紹介してゆきたいと思います。
どうぞお手柔らかにお願いいたします(人'v`*)
なお、このブログは諸事情により実際のアニメの画像などを載せられませんので、適宜検索などしていただければ幸いです!
十幕目「家は末代 人は一世」
蛯原の家である梨園の名門・白銀屋さんから歌舞伎同好会へ指導員を紹介してもらえることになり、黒悟と阿久津は蛯原の家を訪ねます。
白銀屋さんは阿久津の筋の良さを褒め、阿久津と蛯原に三人吉三を演じさせます。内心おもしろくない蛯原でしたが実は阿久津には……といった筋立てでありました。
三人吉三 巣鴨在吉祥院の場
白銀屋さんから言われて蛯原と阿久津が演じてたのは、三人吉三の「巣鴨在吉祥院の場」という場面です。
これまで歌舞伎同好会が演じていた「大川端庚申塚の場」よりもずっと後の場面で、いよいよ三人に追手が迫る大変緊迫した状況であります(・_・;)
そうした状況下で和尚吉三は、兄弟の契りを交わしたお坊吉三とお嬢吉三の命を救うために、事情のある自分の妹と弟を手にかけ身代わりにしよう…と決意します。
そんな中で、隠れていたお嬢吉三とお坊吉三のふたりが再会。
あぁ逢いたかったよ…
俺もお前に逢いたかったよ…
もはやこれまで、一緒に死のうか…
と言葉を交わします
その二人の佇まいに、ほんのりと色っぽい香りの漂う名場面です。
ところで、白銀屋さんと一緒に台詞を合わせることになった黒悟はよく失神しませんでしたね!私は白目を剥かない自信がありません(*´艸`)
白浪物の世界
白銀屋さんが阿久津と蛯原に問いかけた、和尚吉三という役への解釈が面白かったですね!
「三人吉三が生まれた江戸末期は、大地震やら黒船来航やらで先の見えない時代だ。人々には大きな不安があったろうね。」
と、白銀屋さんはおっしゃっていました。
三人吉三を書いたのは、江戸時代末期に大活躍した河竹黙阿弥(かわたけもくあみ)という人物です。
黙阿弥は不安な時代の中で、盗賊たちが登場する「白浪物(しらなみもの)」と呼ばれる作品をたくさん生み出しました。
盗賊と言っても大泥棒というわけではなく、義理人情を重んじる市井の小悪党といった風情のもので、
これが江戸末期の世の中の退廃的なムードをよく表現しているとされています。
このすえひろも、年数を重ねるにつれ難解な時代物も大好きになってゆきましたが、歌舞伎を見たばかりの頃にはこうした黙阿弥の白浪物の世界に夢中になりました。
詳しいことはよくわからないけれど、とにかくすっっごくかっこいい!!と思ったのです(n´v`n)
そのため阿久津の言っていた
「こいつらみんなヤケを起こしてんのかなって。明日より今のが大事って感覚、わかる気がしたんだよ。でも、そんなヤケでバカみたいなのもかっこいいぜって俺は思った」
というようなセリフにとても共感しましたし、この言葉に白浪物の魅力がよく表れているように思いました。
次なる舞台は新入生歓迎会!
新入生歓迎会の演目は「白浪五人男 稲瀬川勢揃いの場」に決定したようですね!
「楼門五三桐」ではないかというすえひろの読みは、残念ながら外れてしまいました(ノv`*)
阿久津の石川五右衛門が見られないのは残念でしたが、芳先輩や花満先輩という名役者も揃っているわけですからベストな選択だと思います!さすが黒悟です!
また、阿久津の血縁に関しての読みも大外れしてしまいました…お恥ずかしい限りです…アニメを見るセンスが本当にないんだなと痛感しております(*´艸`)
さて次回は「誰白浪の五人連」
放送が待ち遠しいですねヽ(。>▽<。)ノ