12日(水)から上演予定のbunkamura シアターコクーン コクーン歌舞伎 第十七弾 夏祭浪花鑑!
緊急事態宣言の発令に伴い、5月6日(木)~5月11日(火)まで上演中止となってしまいましたが、いよいよ12日(水)に初日を迎えます。心待ちになさっていた方にはつらい中止期間でしたが、せめて千穐楽までは無事に上演されるよう願っています。
今回上演される「夏祭浪花鑑」については、過去にお話したものがいくつかあります。古くて稚拙なうえ、コクーン歌舞伎は別演出でのお話ですけれども、初めてご覧になる方にとって何らかのお役に立つことができれば幸いです。
夏祭浪花鑑とは
夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)は、1745年(延享2年)7月に大坂は竹本座にて人形浄瑠璃として初演された演目。翌月には京都の都万太夫座にて歌舞伎として上演されています。
ケンカがもとで牢屋に入っていた魚売りの団七という男がシャバに戻り、これから心機一転がんばろうというところ、恩人のために強欲な舅を殺してしまう…という、ナニワのハードな物語であります。色鮮やかな彫り物、ケンカ、泥水にまみれた殺し、といった強烈な視覚刺激とともに、侠客の道をいく男と女の生きざまがカッコよく描かれます。
成り立ちや元ネタ
まずは演目の成り立ちや元ネタの事件について簡単にお話した回をご紹介いたします。
水の演出
「夏祭浪花鑑」でもつかわれている本物の水を使った演出を表す用語をご紹介したのがこちらの回です。
団七の名のついた模様
夏祭浪花鑑ゆかりの「団七縞」という衣装デザインについてごく簡単にご紹介したのがこちらの回です。暑くなると着てみたくなる爽やかな柄ですね。
侠客の世界
夏祭浪花鑑で描かれている江戸時代の侠客の世界。
侠客が登場する歌舞伎演目はさまざまありますが、尺八を携帯していることが多いことが気になり、少しばかり調べてみたのがこちらの回です。