ただいま歌舞伎座で上演されている吉例顔見世大歌舞伎
毎年11月に開催されている「顔見世」。江戸の歌舞伎界の言葉で、簡単に申しますと向こう1年のオールスター勢ぞろいというような意味合いです。現在では名前を冠するばかりとなっていますが、秋の深まりを感じる風物詩です。
夜の部で上演されている「秀山十種の内 松浦の太鼓」は、赤穂浪士の討ち入りを題材とした忠臣蔵外伝ものの人気作。今回は仁左衛門さんが主役の松浦鎮信をお勤めになります。昨年12月に京都の南座の顔見世でお勤めになり話題を呼んでいましたので、歌舞伎座でも拝見できるというのはとてもうれしいことですね。
「秀山十種の内 松浦の太鼓」についてはこちらのブログでも過去にお話ししたものがございます。古くて稚拙なものも含まれますが、何らかのお役に立つことができれば幸いです。
秀山十種の内 松浦の太鼓とは
秀山十種の内 松浦の太鼓(まつうらのたいこ)は、1856年(安政3)5月江戸・森田座で初演された「新台いろは書初(しんぶたいいろはかきぞめ」ワンシーンを、明治時代にリメイクした演目です。いわゆる赤穂浪士の討ち入りを題材とした忠臣蔵のアナザーストーリー「外伝物」として今に伝わります。
初代吉右衛門の芸として「秀山十種」に数えられており、これまで吉右衛門さんの当たり役として上演されてきました。仁左衛門さんがお勤めになるのは20年ぶりとあって、このすえひろも拝見したことがなく、拝見するのを楽しみにしております!
為永春水「いろは文庫」
まずは元ネタのひとつ為永春水の「いろは文庫」についてご紹介したのがこちらの回です。
ざっくりとしたあらすじ
山鹿流陣太鼓とは
物語のキーポイントとなる「山鹿流陣太鼓」。その驚きの正体をご紹介したのがこちらの回です。
忠臣蔵ゆかりの地 両国
大高源吾と宝井其角が出くわす場面は両国橋。両国はまさに赤穂浪士が討ち入りをした吉良上野介邸があった場所で、忠臣蔵とゆかりの深い地です。実はこのすえひろの地元でもありますので、京都の方にもぜひご紹介したく思いました。これはコロナ禍のはるか前の古い記事で、過去の情報ですのでご了承ください。