ただいま歌舞伎座にて上演中の吉例顔見世大歌舞伎
いよいよ今年も顔見世の時期となりました。芝居界の一年のはじまりとして各劇場が取り揃えたスターのお披露目とされていた、江戸時代からの名残りであります。
第二部「連獅子」は仁左衛門さんがお孫さんの千之助さんと7年ぶりに親獅子・子獅子をお勤めになる、しかも本興行最高齢の77歳でのご出演…ということで話題を集めています!大変貴重な機会です。
近年上演頻度の高い演目で、過去にお話したものがございますので、ここにひとつまとめてみます。芝居見物や配信の際などのお役に立てれば幸いです。
そもそも連獅子とは
連獅子(れんじし)は、1872年に東京の村山座で初演された演目。幕末から明治にかけて活躍した名作者河竹黙阿弥の、明治時代の作品です。
赤と白の長い毛をぶんぶんと振り回すようすが非常に有名で、歌舞伎といえば外国の方でもこのようすを思い浮かべるのではないかと思われます。
「獅子の子落とし」の伝説をもとに作られている作品のため、襲名披露などの場面において親子でお勤めになることが多く、近年もかなり高い頻度で上演されています。
ざっくりと内容をつかむ
まずは内容をおおまかに3ブロックでご紹介したのがこちらの回です。
詞章と内容
3ブロックそれぞれの内容と特徴的な詞章をご紹介したのがこちらの回です。
詞章が聞き取れますとより舞踊の世界を楽しめるのではないかと思います!
清涼山の石橋伝説から
「獅子」と聞きますと、やはり思い浮かべるのはライオンではないでしょうか。しかしながら、あの長い毛が表現しているのはネコ科のライオンのたてがみではありません。
ここでいう「獅子(しし)」というのは、中国清涼山の伝説上の生き物のことであります。獅子という生き物とあの長い毛についてお話したのがこちらの回です。