ただいま明治座で上演中の壽祝桜四月大歌舞伎!
東京で最も歴史のある劇場である明治座の150周年を記念して開催されている公演です。昼の部「義経千本桜 鳥居前」は、近年しばしば上演されている演目です。歌舞伎ならではの演出で満ちていますので、古典歌舞伎が初めての方にもうってつけです。
この演目については過去にお話したものがいくつかありますので、ここにひとつまとめてみます。何らかのお役に立てれば幸いです。
そもそも義経千本桜とは
義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)は、「義経記」や「平家物語」などの古典作品と、その影響で生まれた謡曲などを題材とした演目です。延享4年(1747)11月、大坂は竹本座にて人形浄瑠璃として初演されました。
鳥居前は物語の序盤のワンシーンといったところです。物語の全体像をまずお話したのがこちらの回です。
ざっくりとしたあらすじ
鳥居前は見ているだけでも充分楽しめる演目ですが、初めてご覧になる場合はいろいろと謎が生まれるのではないかと思います。細かいポイントを拾いながら、あらすじを3回に分けてお話いたしました。
物語のクライマックスでの狐忠信
義経千本桜の序盤にあたる鳥居前の主役・佐藤忠信実は源九郎狐は、人間に見えて実はきつねという奇想天外な設定の役どころですが、クライマックスでその正体が明かされます。一体何者なのかということについてお話したのがこちらの回です。
実在の源九郎稲荷神社
余談ですが、フィクションの中の存在である源九郎狐の名を冠した源九郎稲荷神社なる神社が実在するというおもしろい現象についてご紹介したのがこちらの回です。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」と鳥居前
義経千本桜は、昨年放送されていた大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で描かれていた源平合戦を題材とした演目です。放送時にいろいろと思ったことを書いたものですので、ドラマをご覧になっていた方には懐かしい内容かもしれません。