歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【2023年9月 歌舞伎座で上演中】やさしい菅原伝授手習鑑 車引 まとめ

ただいま歌舞伎座で上演されている秀山祭九月大歌舞伎

秀山祭は、初代吉右衛門の芸を顕彰するため毎年九月に開催されてきた公演です。今回は、2021年にこの世を去られた吉右衛門さんの三回忌追善として上演されます。

夜の部で上演されている「菅原伝授手習鑑  車引」は、三大狂言のひとつとして知られる菅原伝授手習鑑の名場面で、非常に上演頻度の高い演目です。今回は松王丸を又五郎さん、梅王丸を歌昇さん、桜丸を種之助さん、時平公を歌六さんがお勤めになり、ご家族勢ぞろいという舞台です。

この演目については過去にお話したものがございますので、ここに一つまとめてみます。古く拙いものも多いのですが何卒ご容赦くださいませ。芝居見物や放送、配信などのお役に立てればうれしく思います。

そもそも菅原伝授手習鑑とは

菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)は、菅原道真の大宰府左遷という歴史上の出来事に、三つ子ちゃん誕生の話題を織りまぜて作られた物語で、さまざまなケースにおける「別れ」を描き出しています。そんななかで「車引」はショー的な味わいがある異色の場面で、三つ子たちそれぞれの立場の違いと、それによって生まれる対立を様式的に描きます。

三つ子の名前は松王丸桜丸梅王丸。クールな松王丸、繊細な桜丸、正義感の梅王丸という明確なキャラクター付けがなされています。まずは菅原伝授手習鑑全体の流れをご紹介したのがこちらの回です。

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ざっくりとしたあらすじ

つづいては、前提情報などをおさえながらお話したあらすじをご紹介いたします。

女車引はこの通りではないのですが、比べながらご覧になるとより楽しめるかもしれません。

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三つ子のその後

車引」の場面の後、三つ子たちは妻とともにそれぞれの結末を迎えます。結末を知りますと、女車引における千代・八重・春の見え方もどこか違ってくるかもしれません。

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公演の詳細

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